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「……俺ら絶対怪しい奴らやって思われるって…」
「ええねん、ええねん ほら!」
お昼の時間になり、流星に半分強制的に連れて来られた、職場のすぐそばにある有名チェーン店のカフェ
オープンテラス式になっていて、頼んだコーヒーを片手に外を歩く人たちをずっと見つめる俺ら
もちろん同じ職場の人たちはいるわけで…
ほら、と流星がこちらをチラチラ見ていた若い女の子たち3人組に手を振ればキャーキャーと上がる歓声
「…なんなん流星、アイドルやん」
「俺だけちゃうよ、ほら?しげも振ってみ?」
ちょっとだけそんな流星が羨ましくて、お馴染みの笑顔を浮かべて手を振ってみる
……なんや、俺にも反応してくれるやん
こんな流星との会話も知らずに、女の子たちはすぐさま歓声を上げて手を振り返してくれる
「俺ら、社内では案外有名なんやで?イケメンコンビってな」
「なんか気が引けるわ……」
流星はええよ、イケメンやもん 俺は…なんかほんま最近自分に自信がなさすぎて呆れてまう
「しげは〜、その笑顔やな…その笑顔向けられたら俺でも堕ち…………」
「………………しげ!Aちゃんと望や!」
ぼそぼそと話していたかと思えば、周りがバッとこっちを振り向くほど大きな声で叫ぶ流星
そんな流星が指指す方向を見ると、遠いけど明らかにオーラが違う二人が嫌でも目に入る
………なんや、お似合いやん…
そない目がええ方ちゃうからハッキリは見えんけど、望は何やらムスっとしていて、それにAが笑いながら慰めてる
数歩歩けば、ムスッとしながら先を歩いていた望が振り返りAの手を取って笑顔で歩き出す
Aの嫌がる様子もない
「………しげ?ほら、行くで!」
流星は俺のカップのゴミまで捨ててくれて、立ち上がらせようとする
なぜかそれを俺はずっと座って見てた
「しげ!!何しとるん?行くで!」
無理やり俺の手を取って立たせられ、店の外に出る
Aと望が近付いてくる…あの二人もこの店入るんかな、
「……行くで?」
.
「………待って、流星」
覚悟は決まっとったはずなのに、俺は掴まれていた手を解き、逆に俺が流星の手を掴み
二人からなるべく離れるように逃げる
無我夢中やった、なんでやろ…なんで俺はいつもこういざという時に出れへんのやろ
流星の呆れた顔、初めて見たかも…
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ピンクパンダ(プロフ) - 離れていた歯車が噛み合い、同じ時を刻み始めたのですね。感動です! (2018年10月1日 18時) (レス) id: 593cbf6192 (このIDを非表示/違反報告)
な(プロフ) - 更新ありがとうございます!!またまた泣きました。少しのシーンでも泣けてしまいます。次回の更新も楽しみに待ってます (2018年9月16日 1時) (レス) id: ced1938cfe (このIDを非表示/違反報告)
ピンクパンダ(プロフ) - またまたお久しぶりです!話が展開しましたね。いつでも待っていますので、できれば話の内容を忘れてしまわないペースで更新待ってます! (2018年9月12日 22時) (レス) id: 593cbf6192 (このIDを非表示/違反報告)
RISA(プロフ) - ピンクパンダさん» ピンクパンダさん!お久しぶりです!お待たせしました( ; ; )待っていてくださっていたなんて本当に光栄です( ; ; )お時間ある時で大丈夫ですので、どうか見守ってやっていて下さい( ; ; )いつもピンクパンダさんから頂くコメントで元気付けられてます( ; ; ) (2018年7月29日 0時) (レス) id: a29f4741bb (このIDを非表示/違反報告)
RISA(プロフ) - きょっきょさん» コメントありがとうございます( ; ; )1番だなんて…おこがましいです…ありがとうございます( ; ; )ゆっくりですが完結に向けしっかり更新していきますので、お時間ある時見ていってください!リクエスト等あればお待ちしております! (2018年7月29日 0時) (レス) id: a29f4741bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:RISA | 作成日時:2018年4月4日 15時