帰ってきた日常、君のいない非日常 ページ11
フジの元から連れ出されて１週間が経った
私は新しいアパートに住んでいて毎日誰かしら私の様子を見に来てくれている
誰もフジのことを話してくれない
でも、そうだろう
私を軟禁していた相手のことなのだから
それでも私は今フジがどうしているのか気になる
フジのいない部屋が寂しくて、ふにゃりとした可愛い笑顔が見たくて
ベースを弾くあの大きくて優しい手に撫でて欲しくて
少しこもっていて甘く低いあの声に名前を呼ばれたくて
普通の生活に戻れたのに私の心はどこかあの異常な空間に戻りたいとすら思っている
貴｢フジに会いたい……｣
声に出したって意味なんて無い
私しかいない部屋にその言葉だけがぽつりとこぼれ落ちた
ピンポーンと軽快な音がする
その音にもしかしたらフジが迎えに来たのかもしれないとどこか期待しながらドアを開けるとそこにいたのはこーすけとヒラだった
こ｢よっ、A！｣
ヒ｢遊びに来たよ〜｣
貴｢いらっしゃい！こーすけ、ヒラ！｣
がっかりした気持ちを顔に出さないように必死に笑顔をつくる
こーすけは気付かなかったようだがヒラには気付かれたようでこっそり耳元で無理してるねって言われてしまった
ふわふわしているようでどこか鋭いヒラ
たまにその目に心の中を全て見透かされてるようで怖い
貴｢っ、あっ、ねぇキヨは今日来ないの？｣
こ｢あ、えっ、あぁ……｣
ヒ｢うん、キヨはフジのとこに行くんだって｣
こ｢っ!?おい、ヒラ！！！！｣
こーすけは焦ったようにヒラの口を手で抑えるがしっかりと聞いた
キヨがフジのところに行く……
心がザワザワと乱れる
こ｢……ごめんなA。俺らはフジを警察に突き出すつもりなんだ｣
貴｢!?や、やめて！！！！私は今此処にいるし無事だよ！傷つけられるような事もされてない……
だから、やめて……｣
必死に止めるけどきっとキヨはフジを警察に連れていくんだろう
胸が張り裂けそうに痛くてつらい
どうしたらいいの？
そんなことを考えてる時にヒラの携帯が鳴った
ヒ｢ん？あ、キヨからだ｣
何故かヒラは通話をスピーカーにして私達に聴こえるようにした
ヒ｢はいはーい、どうしたの〜｣
フ『久しぶりだね、ヒラ。今ねキヨが大変な事になってるよ』
キ『てめっ…なに勝手に……俺の携帯使って……ぐっ』
こ｢っ!?キヨ！！！！フジお前何したんだよ！！！！｣
そこで電話が切れる
こーすけは慌ててヒラを連れてキヨのところへ向かった
私は1人でその場から離れた
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なみの - 胸糞悪いけど、この歪んだ感じがめちゃくちゃ好きです！ (10月12日 18時) (
レス) @page15 id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
紫優(プロフ) - 夜桜さん» 無いですよｗ まず、言葉遣いが可愛いって初めて言われましたｗｗ (2016年11月22日 17時) (レス) id: 53bd36ff39 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜 - そんなこと無いの！？ｗｗｗ (2016年11月22日 16時) (レス) id: ad55b9172f (このIDを非表示/違反報告)
紫優(プロフ) - 夜桜さん» そんなこと無いですよｗｗ (2016年11月21日 19時) (レス) id: 53bd36ff39 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜 - 可愛いですよ！言葉遣いがｗｗｗｗ (2016年11月21日 19時) (レス) id: ad55b9172f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫優 | 作成日時：2016年11月7日 0時
