10 ページ10
.
.
「え、かわいい〜これ食べれるの?」
『うん、チョコレートだから食べれるよ。』
見たことの無い食べ物もあったのか、これは?これは?と質問する3人は、袋の中の食べ物に興味津々だ。
そんな微笑ましい様子を見ていると、なるせさんの膝の上に寝転がっていた猫が、のそのそとわたしの膝の上に乗ってころりとお腹を見せた。
『かわいい…!』
「なるせねこがなるせ以外に懐いてるとこ初めて見た。」
「な。普段俺らが呼んでも見向きもしやん。」
『へぇ…』
にっこり笑顔のなるせねこちゃんを撫でると、甘えるように手にすり寄ってくる。ポケットに入れていたスマートフォンで、その様子を撮ろうとカメラを起動した。
(……映らない、)
「ねぇなにそれ」
『スマートフォンって言って、電話したり写真撮ったり出来るんだけど、』
「あー、なるせねこ撮りたかったん?」
『うん。でもそうだよね、カミサマの使いだから写真に映らないのも納得。』
「ま、なるせねこもイキモノやないしな。」
変わらず笑顔のなるせねこちゃんを撫でると、わたしの手をぺろぺろと舐めたあと再びなるせさんの膝の上で横になっていた。気まぐれなところは現世の猫とそう変わらないらしい。
『…そういえばみんなって普段何してるの?』
「俺はたま〜に外出てその辺見回ったり、食料買いに行ったりするくらいやな。
ありさかとなるせは外出られやんし、掃除しとったりご飯作ったり…あとはみんなでだらだらしとる。」
「俺たちいつでも暇だからAがいっぱい遊びに来てよ」
『…あんまりお邪魔すると迷惑じゃない?』
「ぜーんぜん。むしろあれからA次いつ来るかな〜ってだるまとなるせがうるさいくらいやから。」
「はぁ!?ありさかも元気にしてるかなぁとか言ってたやん!」
「だーまーれ!お前らの方が明日来るかなぁ、雨やし来ぉへんかなぁとか言っとったやろ!」
『んっふふ、あはは、そんなに楽しみにしてくれてたんだ!』
「そりゃそうよ、俺らと普通に話してくれる人いないもん。」
.
.
650人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
yura(プロフ) - くくくさん» 最後までお読み頂きありがとうございました…!別作品も楽しんで頂けましたら幸いです! (3月4日 21時) (レス) id: 5f689998c0 (このIDを非表示/違反報告)
くくく - 泣いちゃいました…次回作楽しみにしてます (2月29日 15時) (レス) id: 9c08b4fe18 (このIDを非表示/違反報告)
yura(プロフ) - をわさん» 最後までお付き合い頂きありがとうございました!次回作もよろしくお願いいたします…! (10月6日 14時) (レス) id: 5f689998c0 (このIDを非表示/違反報告)
をわ(プロフ) - お疲れ様でした!!リアルタイムでこの作品を追いかけることができて幸せでした!次作も楽しみにしております…!! (10月5日 1時) (レス) @page50 id: ab4027dd5b (このIDを非表示/違反報告)
yura(プロフ) - をわさん» そう言っていただけて嬉しいです…!完結までお付き合い頂けると嬉しいです◎ (8月23日 22時) (レス) id: 5f689998c0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:yura | 作成日時:2023年6月4日 13時