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ばっと後ろを振り返ると、赤い着物を着た銀髪の男性が立っていた。目深に被ったフードのせいで表情は見えないが、にやりと笑う口元からは犬歯が覗いている。
『だ、誰ですか、ていうかお願い事って…』
「弊社が爆発しますようにって、お姉さんお願いしてたやろ?」
『な、なんで…』
「なんでってそりゃ、
俺、ここのカミサマみたいなもんやし。」
『………は?』
「いや〜、それにしてもよぉここに辿り着いたな」
『…どういうことですか?』
「この神社、ちょっとした結界みたいなもんが張ってあって普通は入ってこれやんようになってるんよね。
で、今その結界を張ってたやつがちょっと体調崩して結界の効果が一時的に弱くなっとったところ、たまたまお姉さんがこの神社を見つけたってわけ。」
『結界…体調不良…』
そんな現実離れした話をする彼は徐にフードを外すと、1歩ずつわたしに近づいてくる。
後ずさりしようにも、わたしの後ろにある賽銭箱に阻まれてただ見つめることしか出来ない。
「ま、これもなんかの縁やしな。
ちょっと中入ってお茶でも飲んでいかん?」
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yura(プロフ) - くくくさん» 最後までお読み頂きありがとうございました…!別作品も楽しんで頂けましたら幸いです! (3月4日 21時) (レス) id: 5f689998c0 (このIDを非表示/違反報告)
くくく - 泣いちゃいました…次回作楽しみにしてます (2月29日 15時) (レス) id: 9c08b4fe18 (このIDを非表示/違反報告)
yura(プロフ) - をわさん» 最後までお付き合い頂きありがとうございました!次回作もよろしくお願いいたします…! (10月6日 14時) (レス) id: 5f689998c0 (このIDを非表示/違反報告)
をわ(プロフ) - お疲れ様でした!!リアルタイムでこの作品を追いかけることができて幸せでした!次作も楽しみにしております…!! (10月5日 1時) (レス) @page50 id: ab4027dd5b (このIDを非表示/違反報告)
yura(プロフ) - をわさん» そう言っていただけて嬉しいです…!完結までお付き合い頂けると嬉しいです◎ (8月23日 22時) (レス) id: 5f689998c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:yura | 作成日時:2023年6月4日 13時