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楽しそうに機材を触って
音を出していくA

WZ「お、今のいいじゃん」

Aがつくるメロディひとつひとつが
すごく心地よくて

目を瞑って聴き入る

『ジフナ、あの、これってどうするの?』

WZ「ああ、それはこうだよ」

『なるほど』

驚くべきスピードでなんでも吸収して
どんどん成長していくA



2人だけの空間で
2人だけの音楽を生み出す時間

俺はこの時間が
最近の1番の幸せだったりする


WZ「なんか青春だよな」


最近アルバム制作の影響で
青春について考えることが多い


WZ「この時代に、この場所で、
一緒に曲を作ったこと
おじいちゃんになっても思い出すと思う」


『さすがジフン、言葉のチョイスが詩的〜笑』


めずらしく素直に気持ちを口にしたのに
少しバカにされた気がして悔しかった


『俺もきっと、ずっと覚えてるよ』


そう言って急に真面目な顔でこっちを向くから
2人して照れて笑った





.





『このメロディいいな ♪〜♪』


作ったメロディに鼻歌を混ぜて歌う




Aの鼻歌を聴きながら
ふと、気になったことを口にしてみた


WZ「なあ、もしかしてA、
  歌うとき声変えてたりする?」


そういうとAは
一瞬目を見開いて

恥ずかしそうに頭をかいた


『…バレた?』


何度か違和感を感じたことはあった


WZ「もしかして最初から?」


『うん、韓国に来てから
 みんなが歌ってるのを見て
 男っぽい声の出し方を研究した』

WZ「普段の喋る時も変えてるのか?」

『うーん、たぶん?
 でも今はもうこっちに慣れちゃって
 意識せずにこの声が出るよ』



Aは少し喉にかかるような、
説明が難しいけど
お腹から息を吐いて喉で歌うような

そんな歌い方をする


つまりそれが
わざと声を低くした歌い方だったわけか

普段から声も変えていたのか


なるほど


性別を隠すということは
俺が考えているよりずっと
大変なことなのかもしれない




男性グループにいることで

Aが何かを表現したいときに

自分の声で、歌で
表現できないのかと思うと
すごく残念だと思った


いつも最高の表現をしようと
人一倍努力するAだから

なおさら胸が痛んだ



『自分で選んだ道だから』


それが何でもないかのように
笑いながらそう言うA



『それに、
 俺、SEVENTEENで
 ウジが作った歌を歌えて幸せ』





穏やかな春の日に優しく降り注ぐ
木漏れ日みたいなやつだと思った





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3→←ウジの青春



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ゆう(プロフ) - マカロンさん» 温かいお言葉ありがとうございます!ノロノロ更新で申し訳ないです(^^;; (2020年9月9日 10時) (レス) id: df884ad6ca (このIDを非表示/違反報告)
マカロン(プロフ) - 初めまして!いつもこちらの作品楽しみに見てます^_^最近更新して頂けて凄く嬉しいです!!これからも楽しみに待ってますので更新頑張って下さい! (2020年9月7日 22時) (レス) id: 26a071d36f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆう | 作成日時:2020年4月20日 17時

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