黄金の呪いに愛を_6_【呪術廻戦】【高専組】

274個目_五条side ページ24

、、


夏｢…薄々感ずいてはいたけど悟も苦労してるんだね｣

傑が眉を八の字にしてそう俺を見つめる

五｢高専にいる間は平和だけど任務とかで出張すると、出張先にハニトラ仕掛けられたり、補助監の女に変なとこ連れてかれたりなぁ｣


そういや去年のクリスマスもそんな事あったなぁ


五｢だからじぃやにいっつも
“早く本妻を”って急かされんだよ。
こっちはまだ健全な男子高校生だぜ？
そんな急にー｣



夏｢…本当に今、悟が好きな人はいないの？｣


俺の言葉を遮るように傑が真剣に俺の目をみる


五｢な…ったりまえだろ！
そもそも恋愛感情を持ったことがない｣


夏｢へぇ｣


五｢逆にどんなんが恋愛感情ってやつなんだよ｣


興味本位で傑にきいてみると


夏｢そうだねぇ…

そばに居たい。
触れていたい。
ずっと笑顔でいてほしい。
その人の力になりたい。

とか思うことかな？
｣


五｢はぁ〜？そんな単純なもん？｣

夏｢そうだね。単純だよ。好きになるって事はね｣



傑の意味深な回答は俺の中で飲み込めず
頭の中に留まっていた


灰｢すやぁ…｣
七｢ｽｩｰ…ｽｩｰ…｣

傑とは違う敷布団から後輩2人の寝息が聞こえた

夏｢私たちも寝ようか。
悟とこういう話出来て良かったよ
寮に帰ったらゆっくり私の話も聞いてもらおうかな。｣

五｢傑のAトークを延々聞かされるんだろ？桃鉄99年並に辛いっての。｣

そう言って傑に背を向けて毛布を被る

夏｢おやすみ悟｣

五｢…おう、おやすみ｣







目をつぶり
意識を深いところまで沈める








俺からみたら人はみんな同じ繊細でいつ消えてもおかしくない存在だ。

そんなモノに情は湧けど恋愛感情はない。



でもアイツらはそんな俺の中でも輝くような光を与えてくれる


特別な存在ってやつ


まさか呪術高専で出会うとは思ってもなかった




こいつら以上の特別を今の俺には見つけられる自信はない


だから恋愛なんて出来るわけねーんだ



“そばに居たい”
“触れていたい”
“ずっと笑顔でいてほしい”
“その人の力になりたい”

そう言った時の傑はとても愛おしそうな表情をしていた。


全部Aに向けた感情なんだろう


Aも俺とは違うベクトルで恋愛とは無縁そうなやつだ

でもいつかは傑が気持ちを伝える時が来るはず

そしてあの2人がもし付き合ったら？

なんだろう……

Aが俺に見せない表情を傑にだけすると考えると…

五｢…ﾁ｣

俺は小さな舌打ちをしてそのまま意識を手放した

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