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、、
親友との生きる道の別れを告げ、
私は伊地知さんが待つ車に戻る
伊「挨拶……出来ました?」
『はい……』
私は涙を堪えて大学を後にした。
伊「……Aさんは、非術師をどう思いますか……?」
静かな車内にふと伊地知さんがそんな質問を問いかける
『非術師……私から見れば術師も非術師も同じ人間ですよ……。守るべき…ね。』
伊「そう……ですね。変なこと聞いてすみません。
あ、ご自宅はこの辺りですか?」
伊地知さんはちょうど私の住むボロアパートの前に車を泊めてくれた。
『はい!このアパートです。荷物も少ないので一晩で荷物片付きー……』
伊「わ……若い女性がこんなセキュリティもない壁も薄い建物に……っ!」
伊地知さんは何故か驚いていた。
家を勘当され我が身で何とか生きながらえてきたから住処なんてこんなんで十分なんだけどな……
伊「明日!早くに!引越ししましょう!!!お昼頃お迎えに参ります!」
そう言って伊地知さんは少し涙を浮かべ車を走らせ行ってしまった。
愉快な人だ……。
私は自分の部屋に寄る前にアパートの大家さんの部屋を尋ねた。
トントンッ
『おばあちゃん、いるー?』
ガチャ
大家「なんだいA」
ドアから現れたのはこのアパートの大家 兼 私の保護者代理として見守ってくれた縁もゆかりも無いおばあちゃん
私が五条家から勘当され行く宛てもなくさまよっていた所を助けてくれた恩人だ。
『おばあちゃん、突然なんだけど、私……』
大家「出ていくんだろ? ちゃんと夢だった教師になれそうかえ?」
私の雰囲気を悟っておばあちゃんはそう切り出した。
『……うん。今日には荷物をまとめて明日にはもう……』
大家「そうかい。でも決めた事なのじゃろ?胸張っていきんしゃい!辛くなったらこのしわくちゃのババアを思い出すんだね。ほら空のダンボールあげるからさっさと荷造りしな!!」
そう言っておばあちゃんはわたしに空のダンボール5つを手渡した。
『おばあちゃん……!ありがとう!!私荷造りしてくる!!!』
私はダンボールを抱きしめて走って自分の部屋に飛び込んだ。
あのままおばあちゃんの顔を見てたら意思が鈍りそうだから……
『ふぅ…』
〇「おかえり」
『ただい……って、えっ!!?』
私はあるはずのない声の方向に目を向ける。
そこには半透明でふわふわと宙に浮く黒髪長髪で黒い服を着た成人男性がいた。
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舞(プロフ) - amroさん» 今から見ます〜! (8月29日 22時) (レス) id: 17ec247796 (このIDを非表示/違反報告)
amro(プロフ) - あまねさん» あまねさん、コメントありがとうございます!何も聞かずに主さんを見守ってくれていた大家さん…実は…。是非今後の更新もお待ちいただけますと幸いですっ! (8月29日 22時) (レス) id: 18748080be (このIDを非表示/違反報告)
amro(プロフ) - 舞さん» 舞さん、コメントありがとうございました。遅くなりましたが更新しておりますっ、お暇な時にでも読み返して頂けたら嬉しいですっ (8月29日 21時) (レス) @page27 id: 18748080be (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 夢主のピンチの時に大家さん再登場するとか熱すぎる妄想してしまった (8月29日 21時) (レス) @page26 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - amroさん» 久しぶりの更新ありがとうございます! (7月8日 0時) (レス) @page24 id: 17ec247796 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:amroxxx | 作成日時:2020年12月30日 14時