【29】ビロードウェイ ページ31
そこからはあっという間だった。
お面のやつは殴りかかってくるあいつらを返り討ちにしみんな気絶させた。
後1人になった所で逆上したあいつが
「もうお面野郎はどうでもいい! 兵頭てめぇに勝てば俺は1番強くなる!じゃあな兵頭ッッ」
そう言ってナイフを俺めがけて振り下ろした。
これは罰だ。
自分がやりたい事から目を背け、逃げてきた罰。
目をつぶっていたが痛みがこない。
目を開けその理由が分かった。
お面のやつが俺の前に割り込み、
俺に刺さるはずだったナイフが
お面のやつの左腕に刺さっていた。
『…愛も勇気もない威勢だけいいやつにはお仕置きだ』
「ーッ!!!アガッ」
ナイフが刺さったままお面のやつは足元にあったスタンガンをあいつに当てた。
お面のやつは気絶して倒れたあいつのポケットを漁りスマホを取り出して警察と救急車を呼んだ。
それでも目に入るのは
「お、お前腕…」
『あ、』
忘れてた とでも言うかの反応。
ナイフを抜きその場に捨てた。
俺を庇ったせいでそんな怪我を…
俺が気にしているのを悟ったのか
お面のやつは
『…甘いあんこで出来てるから痛くない』
そう言った。
「甘い…」
流石にそんな訳…。
お面のやつはこちらを向いて
『甘い物は好きかな?』
そうきいてきた。
「?あ、ああ…」
なんだ…。
『赤の他人を心配してくれる優しい君にこれをあげよう。』
差し出されたのはお面と同じアンパン〇ンの描かれた袋に入ったわたあめ。
「でも…」
いいのか?
『気にするな少年。それじゃあ気をつけて』
「あっ、おいッ」
わたあめを半ば無理やり俺に押し付けてお面のやつは雑木林に消えていった。
身体が動かないから追うことは出来ない。
一体何者だったんだ…
「愛も勇気もない…か…」
お面のキャラクターが使う言葉だがお面のやつが言った時改めて自分に言われてる様な気がした。
「自分がやりたい事から逃げたくねぇ…」
覚悟を決めるって凄い勇気だよな…
おかけで1歩進めた気がする。
ありがとう お面のやつ…
次に会えたらお礼を言わせて…く…れ
俺の意識も限界の様だ。
お面のやつが呼んだ警察と救急車の音が遠のく意識の先で聞こえ、意識を手放した。
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淡乃舞夢(プロフ) - とても面白いです!!話の続きがすごく気になります!更新頑張ってください!他の作品も大好きです!!応援してます! (2021年12月30日 21時) (レス) @page45 id: e901e877e4 (このIDを非表示/違反報告)
amro(プロフ) - コメントして下さった方本当にありがとうございます。更新の活力になります;;;;; ひとまずではございますが3話upしました。近いうちにまた更新できればと思います。 (2018年8月5日 22時) (レス) id: 18748080be (このIDを非表示/違反報告)
黒猫♪♪(プロフ) - とても面白いです!!更新再開お願いします! (2018年8月5日 9時) (レス) id: 80ca512ce2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - とっっっても面白くて大好きです!続きが気になります!頑張って下さい! (2018年4月2日 0時) (レス) id: 2a6beebaab (このIDを非表示/違反報告)
宵宮月 - 初めまして。とても面白いですね!こういうの好きです^^頑張ってください♪ (2018年1月12日 23時) (レス) id: ded44c7654 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:amroxxx | 作成日時:2017年11月15日 20時