White Dream Story -2-

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《渡辺side》


2人を家に招き入れると、すぐにラウールに正座させた。
隣に立っている佐久間は、運転中は冷静を保ってたみたいだけど、今は怒っているのが雰囲気で分かる。
それもそうだ。
オフの日に自分の車を出して病院まで連れて行き、そしたら逃亡され、あちこち息を切らして探し回ったんだから‥‥


こんなに怒ってる佐久間、Jr.時代以来見た覚えがない。
それほどラウールが佐久間の気持ちを踏み躙ったということだ。


ラ「ごめん‥‥なさい‥‥」


素直に謝ってはいるものの、行く前から散々言い聞かせたにも関わらず、この結果。
去年も駄々を捏ねているのを踏まえると、ここらで少し懲らしめたほうが今後の為なんじゃないか？


翔「説教頼める？
　 佐久間のが上手に言い聞かせられるだろうから。」


頷く佐久間。
ここは佐久間に任せて、俺は暫し席を外すことに。




《佐久間side》


一度家の外に出た翔太。
ラウールのことを想っての行動だろうと判断。


大「ラウール。」


名前を呼んだだけでビクッと体を揺らす。
相当ビビっている。
それもそのはず、俺はラウールに怒ったり叱ったりをしたことがほとんどない。


大「どういうことか、自分の口で説明して。」


いつもより声のトーンを落として、突き放した言い方をすると、怯えたラウールの目が潤む。


ラ「怖く、なっちゃって‥‥
　 トイレ、1人、だったから、今のうちにって‥‥」


ほう、要は魔が刺したと‥‥
それを聞いて、「はい、そうですか。」となるわけがない。


大「それしてどうなるの？」

ラ「いやっ、それはぁ‥‥」


だよね？
分かってて聞いてる俺も意地が悪い。


大「苦手だからって逃げてていいの？
　 確かに誰にも迷惑かからないかもしれないけど、
　 それってプロとしてどうなの？」

ラ「‥‥。」

大「そこまで考えてなかったよね？」

ラ「‥‥はい‥‥」


はぁ‥‥
やっぱりまだまだお子ちゃまだなぁ。
急に大人になれってほうが無理だろうけど。
ほんとはめめに任せたいんだけど、


大「ラウール、いつもめめに叱られるときはどうしてるの？」

ラ「へっ⁈」


急に狼狽えるラウール。
そりゃ言えないよね？
でも、簡単に許してあげないよ？


大「お仕置き。お尻出してここにおいで。」

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