White Dream Story -2-

怖いんだって！（佐久間・渡辺/ラウール）⭐︎リクエスト作品⭐︎ ページ34

《ラウールside》


あー、ついにこの日が来てしまった‥‥


年に2回、インフルエンザの予防接種を事務所から受けさせられるんだけど、僕、注射が大の苦手で‥‥
去年もめめに引き摺られて、無理やり受けさせたれた。


そんな経験があるからか、今年は俺が予防接種の付き添いに、佐久間くんとしょっぴーが付き添うことに。
両脇から固められたら、僕の逃げ場がないじゃん‥‥


蓮「お前、マジで逃げんなよ？
　 佐久間くんとしょっぴーに迷惑かけんなよ？」


釘を刺してくるめめ。
今回はめめがお仕事で、どうしても同行出来ないから、その日仕事がオフの2人に頼んだらしい。


余計なことしなくていいのに‥‥
1人で行けたなら、なんとか誤魔化せただろうに。




当日の朝ー


大「ラッウールーッ♪」

翔「おはよ。迎えに来たぞ。」


正直いらない‥‥
だって絶対行かなきゃいけないじゃーん！
誰の入れ知恵かは分かんないけど、ほんと抜かりない。


気が向かないけど、身支度を整える。
今日は僕もオフ扱いなので、社用車じゃなく佐久間くんの愛車に乗せてもらうことに。


車内はたわいもない話で盛り上がり、病院までの道中会話が途切れなかった。
なんなら、注射のことなんか忘れてたくらいだ。


大「さぁ着いたよー♪」


さっきまでの楽しい時間が嘘のよう。
今は判決を下された気分だ。


翔「一瞬だから、頑張ろうな？」


その一瞬でも嫌なんだよぉ！


病院内に入ると、佐久間くんが受付の人と何か話している。
僕たち一応有名人だから、一般の方たちとは違うルートを通って、診察室まで行かないといけないらしい。
どうやら従業員通路を通るみたいだ。


事務員さんに案内してもらって、とうとう診察室の前に到着。
緊張からなのか、手に変な汗が‥‥
とりあえず、ちょっと落ち着きたい。


ラ「ちょっとトイレ行ってくる。」

大「おうっ！」

翔「迷うなよー。」


こんなときまで子ども扱い。
僕もう20歳だよ？(笑)


トイレで手を洗っていると、少し落ち着いたのか、頭がスッキリしてきた。
あれ？今2人と一緒じゃないから、このまま‥‥
頭の中で悪魔が囁く。


僕はトイレから出ると、診察室とは反対方向へ歩き出した。

・→←・（おまけ）

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す