White Dream Story -2-

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《岩本side》


あー、みんなが言ってたやつってこれか‥‥


みんなからよく聞いてたんだ。
最近、康二がやたらとみんなにちょっかいかけたりイタズラしてくるって。
そんなに怒ることでもないし、たまにツボって面白かったりするからって言ってたけど‥‥


これが？


いつものルーティンで、楽屋で筋トレしてたんだけど、なんか静か過ぎて気になっちゃって‥‥
少し手を止めて康二を見たら、俺の荷物の辺りでゴソゴソしてたの。
そりゃぁ気になるよね？


照「何してんの？」


と背後から声を掛けると、ビックリしたのか声を上げる康二。
手には何故か俺の腕時計が握られていて‥‥


そこからはスローモーション。
康二の手にあった俺の腕時計が床に落ち、凄い音を立てて、今は康二の足の下‥‥


あたふたしていた康二の顔から血の気が引いていく。
俺は呆然と立ちすくむ。


照「‥‥‥。」

康「あっ‥‥えっ‥‥んと‥‥」


すぐに腕時計から足を退かすが、テンパっている康二。
なにか喋ろうにも上手く言葉に出来ていない。


みんな何て言ってた？
軽いイタズラ？ちょっかい？
いやいや、度が過ぎんだろ‥‥


俺は床で無残な姿になった腕時計を拾い上げた。
幸い、盤面は無傷だが、ベルトに至っては、もう駄目だろう‥‥


康「あの‥‥えっと‥‥照兄？」


恐る恐る俺に声を掛ける康二。
その顔は既に半泣き状態。
その様子から悪いとは思ってるのは分かるけど、納得はいかない。


康二、きっちり説明してもらうからね？

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