淡雪の内緒事�� ページ11
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「…こん、ばんわ」
-「…こんばんわ」
「本当にレイドくんなんだよね」
-「みたい…」
「みたいってw」
-「いやだって、俺も全然状況が飲み込めなくて！」
「…私の好きだった食べ物は？」
-「ふわふわのオムレツ」
「じゃあ私の好きな色」
-「水色」
「んー私の嫌いなものは」
-「虫。暗がり。
公園横に住んでるめっちゃ怖いおじいちゃん」
「あーいたいた！
いつも大きい声で怒ってるから怖かったんだよね〜」
「じゃあ…」
-「ストップストップ！
もう本人確認できたくない？」
「あははw
めっちゃ覚えててくれるじゃんって嬉しくて！
なんか、嬉しくて…またレイドくんに出会えたことが嬉しくて泣きそうで。
電話してるけど、夢なんじゃないかって思うと少し怖くて」
-「行く」
「え？」
-「今から会いに行く」
「えぇ。でももう結構夜だよ！？」
-「有名配信者なめんな？
タクシーも駆使すりゃまだ間に合うでしょ」
「でも…」
-「なにAは会いたくないの？
俺は今すぐ会いたよ」
「…会いたい」
-「…ッうっし！！
準備するから！！住所とか送っておいて！！！」
そうして現在に至るのだ。
文字通りレイドくんはタクシーと電車を駆使してもう日付も変わるような時間に会いにきてくれたのだ
ただ子供の頃は同じ都道府県じゃないと遠すぎる気がしていたが、電車を調べてみたら案外地元も近かった
まあそもそもレイドくん自体が一人暮らしをするのに引越しをしているので、そのおかげもありなんとか電車がある時間に来れたのだった
「ありがとね
こんな時間に会いにきてくれて」
「気にすんな。
俺が押しかけたようなものだしね…」
「そんなことない、すっごく嬉しかった…！！
でも急展開すぎてまだなんか夢見心地…」
なんだか顔も熱い気がしてパタパタと手で顔を扇ぐと
ちょっと意地悪な顔したレイドくんにほっぺをつままれた
「！？」
「ははwめっちゃびっくりするじゃん
夢じゃないでしょ？」
「…もうからかわないでよー！」
あぁやっぱりレイドくんなんだなと、なんだか小さい頃に戻れた感じがして安心した。
安心したことで現状が理解できるようになるとレイドくんの指の冷たさや、鼻やほっぺが少し色づいているのに気が付いた
「あっもう冬近いし流石にこんな夜中じゃ寒かったよね。」
「いやっこれはちがくて…」
(余裕そうに見せるのに必死で暑いなんて…)
「でもお店ないね」
「あ」
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作者名：みずと | 作成日時：2022年12月7日 19時
