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そうは言っても懐事情は寂しく、パチ屋に行くのは諦めた。
「お、暇潰し相手発見〜」
見慣れた黒いベストと腰に刀を挿した男の肩に腕を回し捕まえる。
「な…ッ?! 何しやがる!」
「いやぁ、暇そうなお巡りさん見つけたからさ〜」
「暇じゃねぇ!! 見回り中だ!!」
「え〜? じゃ、ちょっと休憩しねぇ? そこのファミレスとか良いじゃん、銀さんパフェ食いたいな〜」
「聞けよ!」
土方は深い溜息を吐き出しては回された腕を外しては吸っていた煙草の火を消した。
「少しだけだ」
此奴にしてはやけに素直で誘った本人でありながら俺は思わずポカンとする。
その態度が気に食わなかったのか「行くのか、行かねぇのか」と問われ、慌てて「行く!」と答えるのだった。
.
.
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「え、まじで奢ってくれんの?」
目の前に出された数々にデザートと睨めっこする。
まさか本当にここまでしてくれるとは思っていなくて今更ながら疑いの視線を向かいの席に座る土方に向けた。
「はよ食え」
「…まぁ食うけどさ…、何? 何か企んでる?」
スプーンを手に持ちパフェの頂点に乗っているクリームを掬い取っては口に入れた。
土方は新しい煙草に火を付け、煙を吐き出す。
「”A”の事、」
そして話題に出したのは彼女のことだった。
まぁ、薄々そうだろうなとは感じていたが、踏み込んでくるとは意外だ。
「平気なのか、お前」
「何? 心配してくれてんの?」
はは、と笑って見せる俺に「はぐらかすんじゃねぇ」と睨まれたが、じゃどう反応しろってんだよ、なんて心の中で悪態を吐いた。
「大丈夫に見える?」
「…お前は隠すのが上手いから分からねぇ、だから聞いてる」
「お前だったらどう? 沖田くんの姉ちゃんとかさ」
「…ッ!! テメェ!」
「大丈夫な訳ねぇじゃん」
スプーンを持ったまま肘を付いて頭を抱えた。
「でもさ、どうすることも出来ねぇんだよな」
「……」
「だって彼奴、”A”そっくりだもん」
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ｱｶﾂｷ(プロフ) - おひなさん» はじめまして、温かいコメント有難うございます。またご縁がありましたら読んでくださると嬉しいです (8月15日 7時) (
レス) id: a7c4fa7239 (このIDを非表示/違反報告)
おひな(プロフ) - 素敵な作品をありがとうございました！😊 (8月14日 23時) (レス) @page38 id: fb3fd917e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ｱｶﾂｷ
| 作成日時：2023年7月24日 13時
