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「うわ、トラ屋の羊羹じゃん!」
『坂田さんは甘いものが好きだと聞きました』
「流石〜分かってる〜」
手土産で持って行った羊羹を見るなり銀時は目の色を変え態度を一変させた。
「銀ちゃんばっかりズルいアル!」
「ズルくありません〜、これは俺へのお礼なんですゥ」
「すいません、わざわざ」
『いえ、こちらこそ』
従業員の新八が淹れたお茶を綺麗な作法で飲むAに神楽はズイと詰め寄った。
「A〜、次は酢昆布持ってくるようトシに言っとくヨロシ」
「あーあー無視して良いから」
Aは首を傾げ、『伝えておきます』と言った。
それには神楽も嬉しそうにニィと笑う。
「あんま甘やかすなよ…」
『伝言を伝えるだけです』
「あー…そ…」
銀時は少しだけバツが悪そうだったが、何を言ったところで彼女には無駄な気がしてそれ以上は何も言わなかった。
『お茶、ご馳走様でした』
『帰ります』
すっかり空になった湯呑み茶碗は机の上に置かれ、Aは立ち上がる。
「送ってくわ」
『結構ですよ』
「お前さ〜、人の善意は受け取っとくもんだよ? まぁ、何つーか”今回は”俺も貰い過ぎてる気がするし」
そう言われてしまうとAは断りきれず、既に玄関でブーツを履き始める銀時の言葉に甘えることにした。
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アカツキ(プロフ) - めぐぽん(*´・∀・)さん» 最後まで読んでくださり有難うございました。めぐぽん様からのコメントとても励みになりました。 (7月2日 22時) (レス) id: d828e70b5b (このIDを非表示/違反報告)
めぐぽん(*´・∀・)(プロフ) - 完結、お疲れ様です!改めて、アカツキさんのお話が好きだと思いました。また楽しみにしてます! (7月2日 12時) (レス) id: baf8bee298 (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - めぐぽん(*´・∀・)さん» 完結の目処は立っていますので更新はコンスタントに行えると思います。最後まで見守って下さると嬉しいです。コメント有難うございます (6月24日 14時) (レス) id: d828e70b5b (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - あさん» はじめまして。コメント有難うございます。かなり前に書き溜めてた作品を軽く手直ししながら載せているので至らない所もあるかもしれませんが、最後まで楽しんで頂ければ幸いです... (6月24日 14時) (レス) id: d828e70b5b (このIDを非表示/違反報告)
めぐぽん(*´・∀・)(プロフ) - 更新ありがとうございます!続きが楽しみです! (6月24日 12時) (レス) @page16 id: baf8bee298 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アカツキ | 作成日時:2023年6月21日 22時