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ポツリポツリと降り出した雨が体に当たる。
 




頭の傷から零れた血液が、雨によって顔を伝い流れ落ちる。
視界が少し赤い世界に変わったのはそのせいだろう。
油断なんてしていなかったし、気を抜いたつもりもない。
 


それでもこの様なのだからどれも言い訳に過ぎないのだが。
腹がジュクジュクと熱いのを手で抑え、重い体を引き摺りながら歩いた。
 



一歩、また一歩。
 




足を踏み出したところで降り注いでいたはずの雨が止んだ。
 


ふと顔を上げるとそこには銀髪天然パーマの、見知った顔。
彼は自身が濡れるのも顧みず、Aの頭上に傘を差した。
 





「…何してんの」

『旦那こそ、こんな、雨の日に何を、』

「質問してんのは俺なんだけど」

『…さっきまで、捕、物があったん、です』

「土方は」

『こんな、情けない姿、見せる、訳に、は、いかないの、で』

 
 





銀時は顔を歪め舌打ちすると「来い」とAの腕を掴み歩く。
 


あまりにグイグイと引くものだから傷が痛くてしょうがない。
もっとゆっくり歩いてほしいものだが、何だかどうでも良くなった。
 



むしろこの状況に笑いが出そうだ。
 





「ウチで手当してから帰れ」
「屯所に戻ってもどうせバレるぞ」
 



『……』
 



「おい、A?」
「大丈……ッ」
 
 






返事が無いのを変だと思い振り返った時、フラリと倒れるAを傘を放り投げて支えた。
血の気が足りないのか顔が青い。
 
 







「チッ…」
 







彼女を抱える銀時は誰に聞かれるでもない舌打ちを零した。

 
 




 



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アカツキ(プロフ) - めぐぽん(*´・∀・)さん» 最後まで読んでくださり有難うございました。めぐぽん様からのコメントとても励みになりました。 (7月2日 22時) (レス) id: d828e70b5b (このIDを非表示/違反報告)
めぐぽん(*´・∀・)(プロフ) - 完結、お疲れ様です!改めて、アカツキさんのお話が好きだと思いました。また楽しみにしてます! (7月2日 12時) (レス) id: baf8bee298 (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - めぐぽん(*´・∀・)さん» 完結の目処は立っていますので更新はコンスタントに行えると思います。最後まで見守って下さると嬉しいです。コメント有難うございます (6月24日 14時) (レス) id: d828e70b5b (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - あさん» はじめまして。コメント有難うございます。かなり前に書き溜めてた作品を軽く手直ししながら載せているので至らない所もあるかもしれませんが、最後まで楽しんで頂ければ幸いです... (6月24日 14時) (レス) id: d828e70b5b (このIDを非表示/違反報告)
めぐぽん(*´・∀・)(プロフ) - 更新ありがとうございます!続きが楽しみです! (6月24日 12時) (レス) @page16 id: baf8bee298 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アカツキ | 作成日時:2023年6月21日 22時

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