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鬼兵隊の艦に乗り込んだ瞬間、ひんやりする空気に鳥肌が立った。
敵地に一人で乗り込む馬鹿なぞ私の他に居ないだろうとAは自嘲する。
「少し話しをしよう」、彼はそう言って優雅に煙管の煙を吐き出した。
話すことなど無いのだが、このまま刀を構えたところでどうこうなる相手でもない。
Aは大人しく彼の次の言葉を待った。
「攘夷戦争に参加してる女が居た、」
『……』
「そういう噂を聞いた。俺は見た事無かったがなァ」
『それが私だとでも?』
「そうだろ? ｸｸｯ、じゃなけりゃそこまで肝は据わらねぇだろ」
『…私は見た事があります』
Aが口を開くと高杉は彼女の方を見た。
『戦場を駆け抜ける”黒い鬼”と”白い鬼”』
「…へぇ…」
『”黒い鬼”は貴方ですね?』
「”白い鬼”は?」
『旦那…坂田銀時でしょう』
「ｸｸｯ…ははッ!」
高杉は声を出して笑った。
一頻り笑うと満足したのか、ふぅ、と小さく息を吐く。
『当時、女は戦場には向いてないと、そう言われていました』
「ふん…随分古い考えだな」
『先に貴方と出会っていたら何か違ったかもしれませんね』
そう言うAの表情は穏やかで、高杉はそれを見ていた。
その言葉は同時に、今更変えることの出来ない事実であることを突きつける。
「残念だったな、Aを先に見つけたのは俺だ」
土方の登場にAは驚きもしないし、振り返りもしない。
ただ静かに刀に手を掛け、構える。
『お喋りは終わりです』
「神妙にお縄につきやがれ」
二人に刃を向けられた高杉は残った右目を開いてニヒルに笑みを浮かべていた。
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ｱｶﾂｷ(プロフ) - めぐぽん(*´･∀･)さん» 最後まで読んでくださり有難うございました。めぐぽん様からのコメントとても励みになりました。 (7月2日 22時) (
レス) id: d828e70b5b (このIDを非表示/違反報告)
めぐぽん(*´･∀･)(プロフ) - 完結、お疲れ様です！改めて、ｱｶﾂｷさんのお話が好きだと思いました。また楽しみにしてます！ (7月2日 12時) (レス) id: baf8bee298 (このIDを非表示/違反報告)
ｱｶﾂｷ(プロフ) - めぐぽん(*´･∀･)さん» 完結の目処は立っていますので更新はコンスタントに行えると思います。最後まで見守って下さると嬉しいです。コメント有難うございます (6月24日 14時) (レス) id: d828e70b5b (このIDを非表示/違反報告)
ｱｶﾂｷ(プロフ) - あさん» はじめまして。コメント有難うございます。かなり前に書き溜めてた作品を軽く手直ししながら載せているので至らない所もあるかもしれませんが、最後まで楽しんで頂ければ幸いです... (6月24日 14時) (レス) id: d828e70b5b (このIDを非表示/違反報告)
めぐぽん(*´･∀･)(プロフ) - 更新ありがとうございます！続きが楽しみです！ (6月24日 12時) (レス) @page16 id: baf8bee298 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ｱｶﾂｷ
| 作成日時：2023年6月21日 22時
