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23. ページ23

 


「何で手前ェが居るんだ?!」
 




「万事屋!」と怒鳴られた銀時は小指で耳をほじっている。
 




「Aちゃんと土方くんの決闘でしょ? そんな面白いもん見に来るに決まってるじゃん」

「何で知ってやがる」

「土方くんが負けるのが見たいな〜」

「残念だが負けねぇよ」


 



言い切る土方に銀時は彼を見た。
 





「へぇ、俺はAが勝つと思うけどね」

「……」

「だってお前、迷ってんじゃん」

「…やっぱり、Aに変な事吹き込んで焚き付けたのはお前か」

「いやぁ、まさか決闘を申し込むとは思ってなかったけどね」

 



 
銀時はにんまり笑う。
 



そして大きな声で言うのだ。
 





「んじゃ! Aが勝つか! 土方が勝つか!! さぁさぁ賭けようぜ!」
 





意気揚々に片手を上げ見物客の隊士たちに呼び掛ける。
 



 


「俺はAさんに賭けますぜ」
 





最初に名乗り出たのは沖田だ。
 


それを皮切りに他の隊士たちも声を上げる。
 






「お、俺も!!」


「えー、手堅く土方さんじゃね?」


「いやいや、応援の意味でさ!」
 




銀時の手元に集まった賭け金はほぼAへの物だった。
 





「おいおい、これじゃ賭けにならねぇじゃん」

「土方さんが負けたら給料から天引きすれば良いでさァ」

「まじ? んじゃ銀さんも奮発してAちゃんに賭けようかな」
 



「上等じゃねぇか…」
 





額に青筋を立てる土方の元に準備を終えたAが道場に入って来てシンと静まり返った。
 





『皆さんに損をさせないよう頑張ります』

「言う様になったな」

『”良い子ちゃん”は辞めたんです』

「…そうかよ」
 



 



そう言う土方の表情が少し、本当に少しだけ緩んだ。
 



 



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アカツキ(プロフ) - めぐぽん(*´・∀・)さん» 最後まで読んでくださり有難うございました。めぐぽん様からのコメントとても励みになりました。 (7月2日 22時) (レス) id: d828e70b5b (このIDを非表示/違反報告)
めぐぽん(*´・∀・)(プロフ) - 完結、お疲れ様です!改めて、アカツキさんのお話が好きだと思いました。また楽しみにしてます! (7月2日 12時) (レス) id: baf8bee298 (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - めぐぽん(*´・∀・)さん» 完結の目処は立っていますので更新はコンスタントに行えると思います。最後まで見守って下さると嬉しいです。コメント有難うございます (6月24日 14時) (レス) id: d828e70b5b (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - あさん» はじめまして。コメント有難うございます。かなり前に書き溜めてた作品を軽く手直ししながら載せているので至らない所もあるかもしれませんが、最後まで楽しんで頂ければ幸いです... (6月24日 14時) (レス) id: d828e70b5b (このIDを非表示/違反報告)
めぐぽん(*´・∀・)(プロフ) - 更新ありがとうございます!続きが楽しみです! (6月24日 12時) (レス) @page16 id: baf8bee298 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アカツキ | 作成日時:2023年6月21日 22時

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