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屯所に着いてからの記憶が無い。
 



目を覚ました時、近くには土方があぐらをかいて座っていた。
 





『副長、』

「…目が覚めたか、調子はどうだ」

『問題有りませ……、ッ…』



 



ズキズキと痛む背中に上体を起こすだけで変な汗が噴き出た。



 



「屯所に着いて直ぐ気を失ったそうだ」



『…そう、でしたか』
 






情けない姿ばかりで嫌になる。
 



Aは俯き気味に掛け布団をギュと強く握った。
 






「次の討ち入りだが、お前は来るな」


 




土方の言葉にAは顔を上げ驚いた顔をすると同時に『何故です…?!』と思わず声を上げた。
 







「言わねぇと分からねぇか? 邪魔だからだ」

『…!』

「それと暫く休め、見回りもしなくて良い。そもそも隊士じゃねぇしな」

『副長…!』

「以上だ」

 




どうにか反論しようにも土方はそうさせない。
「以上だ」と言えば彼女が黙ることを知っている。
土方は立ち上がるとそのまま部屋を出て行った。




取り残されたAは顔を青くし、ただ呆然と閉じられた扉を見つめていた。
 




.



 

.
 




.
 
 




Aの部屋を出て直ぐ、襖の前には近藤が居た。
 




土方は彼の横を通り過ぎ歩いたが、近藤はその後を着いてきた。
 





「トシ、何だってあんな言い方」

「分かってる、でもあぁでも言わねぇと彼奴は」

「...あんな顔をするAちゃんは初めて見たな」

「彼奴は自分の事なんかより俺たちを護るだろ、...じゃ彼奴を守りたいと思う俺の気持ちはどうなるんだ」

「トシ...」

 
 






複雑な感情が入り混じり、どうしようもなくなった結果、土方はAに「戦力外通告」として真選組から引き離すことを選んだ。
 







「盾なんざ要らねェ」




「でも矛は必要だろう」



 





土方は立ち止まり、近藤を見た。
 







「俺たちには必ず彼女の力が必要になる」
 







そう言って土方の肩に手を置いた。
 



 




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アカツキ(プロフ) - めぐぽん(*´・∀・)さん» 最後まで読んでくださり有難うございました。めぐぽん様からのコメントとても励みになりました。 (7月2日 22時) (レス) id: d828e70b5b (このIDを非表示/違反報告)
めぐぽん(*´・∀・)(プロフ) - 完結、お疲れ様です!改めて、アカツキさんのお話が好きだと思いました。また楽しみにしてます! (7月2日 12時) (レス) id: baf8bee298 (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - めぐぽん(*´・∀・)さん» 完結の目処は立っていますので更新はコンスタントに行えると思います。最後まで見守って下さると嬉しいです。コメント有難うございます (6月24日 14時) (レス) id: d828e70b5b (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - あさん» はじめまして。コメント有難うございます。かなり前に書き溜めてた作品を軽く手直ししながら載せているので至らない所もあるかもしれませんが、最後まで楽しんで頂ければ幸いです... (6月24日 14時) (レス) id: d828e70b5b (このIDを非表示/違反報告)
めぐぽん(*´・∀・)(プロフ) - 更新ありがとうございます!続きが楽しみです! (6月24日 12時) (レス) @page16 id: baf8bee298 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アカツキ | 作成日時:2023年6月21日 22時

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