【銀魂】ほこたて

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「「げ」」
　
　




このやり取りも見慣れてきたAは「こんにちは」と銀時に声を掛けた。
　
　





「A、行くぞ。天パに構ってる暇はねぇからな」

　


「はぁ〜? 感じ悪ッ! 部下の方が全然礼儀正しいねー?」
　
　




今にも喧嘩を始めてしまいそうな二人の間には見えない火花が散っている。
Aが止めに入ろうとした時、「お! ちょうど良かった! 土方さん!」と名前を呼ぶ声が聞こえ牽制された。
　






「大将、どうかしたか?」

「いやぁ、ちょっと困ってて… 良いかい?」

「嗚呼…、A少し待ってろ」


　



よく行く居酒屋の大将に呼ばれた土方は小走りで彼の元へと走った。
残されたAと銀時は顔を見合わせる。
　
　





「髪、伸ばしたんだ? "あの時"は短かっただろ?」

『”女”は戦争に参加出来ないと言われ、短くしていました』

「え? もしかして何処の軍にも属してなかったの?!」

『はい』

「うわ…、まじか…よく生きてたね」

『運が良かったんです』

　
　




　

運が良かったと語る彼女の視線の先には土方が居て、銀時はAと土方を交互に見た。
　







「助けてもらったの?」

『助けられた、と言うより、救われた』

「同じじゃん」

『違いますよ』

　
　





Aはきっぱりと否定した。
　
　
　





「待たせたな、…何の話だ?」

　


「…別に何でも? んじゃ俺は行くわ」
　
　






Aもまた土方の質問には答えなかった。
　




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「あっ、Aさん!! 副長何かあったんですか? 凄く機嫌悪そうだったんだけど」

『さぁ、午後の見回りで万事屋の旦那に会ってからあの調子です』

「どうにかしてくださいよ〜」

『......? 仕事はしていますよね?』

「俺たちがやりずらいんですよ!!」

『専門外業務なのですが...』


　
　





屯所に戻ってからこんなことを言われたのが複数回。
流石のAも小さな溜息を吐き出したくなったがそれを飲み込み土方の自室へと向かった。
　
　







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