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体を揺すられる感覚に目を覚ますAの目の前には昨晩散々見た顔がある。
「体、怠ィ?」
『...腰が痛い...、起こして』
「はいはい」
Aの伸ばした両腕を銀時の両手が掴み上体を起こした。
一瞬よろける彼女を支える。
「こんなんで、"仕事"行けんのかよ」
『誰のせいで』
「休んじゃえば?」
『ふふ、寂しがり屋だね』
Aは優しく銀時の頬に触れ困ったように笑ってみたが、彼はその手を拒まず不貞腐れた子供みたいに「そんなんじゃねぇし」と......何とも説得力の無い言葉を言った。
『日払いだし、帰りに甘いもの買ってあげる』
「...まじ?」
『私が銀時に嘘吐いたことある?』
そう言われてしまえば返す言葉もない。
「約束だかんな」と念を押した銀時は朝ご飯が準備出来てるからとAを支えたまま居間へと移動した。
「おはようございます、Aさん」
「遅いヨー! 早く早く」
「よし、全員揃ったな」
パン、と手を合わせ「「「いただきます」」」の挨拶が見事に三重奏になった。
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『改めて、よろしくお願い致します』
「良いか手前ェら、Aの事変な目で見たら俺が成敗するからな」
『彼のことは気にしないでください』
いつもなら冗談で受け取る隊士達も今回ばかりは銀時の顔を見て「「「(本気だ......)」」」と理解し目線を逸らして黙る。
『それじゃ、始めましょう』
そんな事もお構い無しにそう言い放つAの言葉を合図に竹刀の打ち合う音が響いた。
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アカツキ(プロフ) - 〇〇さん» 初めまして、コメント有難うございます。そのように言って頂けて嬉しいです。パスワードの件ですが、現在全ての作品に置いて鍵の掛かっている作品は非公開とさせて頂いています。公開の予定もパスワードをお教えする事も出来ません。申し訳ありません (4月14日 9時) (レス) id: 7588857b81 (このIDを非表示/違反報告)
〇〇(プロフ) - すごくよかったです 読んでてドキドキしてなんかもう最高でした!! あの質問なんですけどパスワードがかかってる小説あるじゃないですか、その、パスワードって教えていただけますか? (4月14日 7時) (レス) @page44 id: 6c4944cbd5 (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - 蘆花さん» 初めまして、コメント有難うございます。既に完結の目処も立っておりますので最後まで楽しんで下さると嬉しいです (2023年3月28日 12時) (レス) id: 59cea801ed (このIDを非表示/違反報告)
蘆花(プロフ) - やだステキ応援してます! (2023年3月28日 12時) (レス) @page11 id: bf60b993eb (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - 東雲さん» コメントありがとうございます。出会いについてはこれから少しだけ書けたらなと思っておりますので楽しみにして下さると嬉しいです (2023年3月27日 19時) (レス) id: 61673d253f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アカツキ | 作成日時:2023年3月25日 20時