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「〜〜〜っ!! やっぱ駄目だ!!」
ガバッ、と勢いよくAの背後から抱き着き土方に敵意を剥き出しにする銀時。
そんな彼の姿を初めて見る新八神楽、そして真選組の隊士達は驚いた顔をした後「ヒューヒュー」なんて冷やかした。
「どこの旦那がこんな男だらけの所に嫁を送り出すかよ!!」
Aは恥ずかしさから顔を赤くしながらも何の話か読めない2人の会話に疑問符を頭に浮かべている。
「何もタダでとは言ってねぇだろ、給料も出す」
「女人禁制の真選組が良いのかよ」
「"隊士"じゃねぇからな」
それでも譲れないのか銀時は力を強め彼女を離しはしない。
『あの......、何の話でしょうか』
誰もが気になっていた疑問を、ついに2人の間に挟まれていたAが声を上げた。
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「「「Aさんを賭けた〜〜〜?!」」」
土方の話はこうだ。
Aの洞察力を見込み、隊士達の稽古を見て欲しいというものだった。
勿論、"依頼"という形で多少のバイト代は払うとの事。
常に家計が火の車な万事屋にとっては決して悪い話ではない。
それでも銀時は納得しなかった。
「土方さんにしちゃ良い案だと思いまさァ」
「確かに、真選組としても隊士の癖が分かるのは有難い!!」
「近藤さんの動きすら見極めてたからな」
「おいおい、何勝手に話進めてんだよ」。
不機嫌な銀時を見上げるように顎を上げて上を向くAは何も言わない。
「......何だよ」
『銀時が本当に嫌ならやらないよ』
「......!!」
『でも仕事は欲しいよね』
「そう、だけど……」
うんうん唸る銀時に全員の視線が集まる。
これでは埒が明かない。
そして、そんな彼の対象を1番よく知っているのはAなのだ。
『送り迎えを銀時がしてくれる、それで手を打つのは?』
『悪くないでしょう?』、にっこり笑って見せる彼女に敵わないのは銀時だけではなく、その提案に全員が納得するのだった。
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アカツキ(プロフ) - 〇〇さん» 初めまして、コメント有難うございます。そのように言って頂けて嬉しいです。パスワードの件ですが、現在全ての作品に置いて鍵の掛かっている作品は非公開とさせて頂いています。公開の予定もパスワードをお教えする事も出来ません。申し訳ありません (4月14日 9時) (レス) id: 7588857b81 (このIDを非表示/違反報告)
〇〇(プロフ) - すごくよかったです 読んでてドキドキしてなんかもう最高でした!! あの質問なんですけどパスワードがかかってる小説あるじゃないですか、その、パスワードって教えていただけますか? (4月14日 7時) (レス) @page44 id: 6c4944cbd5 (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - 蘆花さん» 初めまして、コメント有難うございます。既に完結の目処も立っておりますので最後まで楽しんで下さると嬉しいです (2023年3月28日 12時) (レス) id: 59cea801ed (このIDを非表示/違反報告)
蘆花(プロフ) - やだステキ応援してます! (2023年3月28日 12時) (レス) @page11 id: bf60b993eb (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - 東雲さん» コメントありがとうございます。出会いについてはこれから少しだけ書けたらなと思っておりますので楽しみにして下さると嬉しいです (2023年3月27日 19時) (レス) id: 61673d253f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アカツキ | 作成日時:2023年3月25日 20時