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「お疲れ様でさァ」
『沖田くん、お疲れ様』
「ご一緒しても?」
勿論、とAは多少広がった私物を避け、席を空けた。
今日は何だか食堂が賑やかで、窓際のカウンター席に座っていた。
『沖田くんは体調変わりなさそうだね?』
「そうですかィ? ...まぁ、適度に休んでますから」
『土方先生ももっと上手くやれば良いのにね』
「あの人は仕事が好きなんでさァ」
土方の名前を出すと沖田は一気に怪訝そうな顔付きになった。
沖田は彼の部下であるのだが、気に食わないらしい。
『とか言いながらいつも一緒に食堂居るじゃん』
「たまたまでィ」
『今日は居ないの?』
「なんか調べ事があるとかで、資料室に行ってやすぜ?」
心底興味が無いかのように、それだけ言うとご飯にありついた。
Aもまた、沖田と同じように残りのご飯を口に運びぼーっと外を眺める。
外... 病院裏は芝生エリアとそれに沿って散歩コースの道があり、そこにはパジャマ姿の子供が駆けていた。
『皆元気だねぇ、』
「Aさん、Aさん」
『ん?』
「"元気"だったら此処には居ないでさァ」
『ぁ』
周りには聞こえない小さな声で言う彼はクスクスと悪戯に笑った。
.
.
.
いつもは誰かしら居る資料室だが、土方が訪れた時は誰も居なかった。
棚に整理された資料ファイルが何列も並んでおり、その中から探し物を始める。
「(論文......、Shoyo...Yoshida)」
資料室のPCを起動させ、検索ワードを入力する。
「あった」
しかし土方は首を傾げる。
見つけたのは論文ではなく、Shoyo Yoshidaのカルテだったのだ。
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アカツキ(プロフ) - 美咲さん» 初めまして、コメント有難うございます。書きたいと思い続けて数年経った医者パロなのでかなり自己満ながらドキドキしつつ書いています。更新速度は気紛れですがお楽しみ頂ければ幸いです (2020年10月17日 21時) (レス) id: cb25f868cb (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - 今、私が求めていた医者パロを、ありがとうごさいます!更新頑張ってください! (2020年10月17日 18時) (レス) id: 5f3a224cad (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - Sakuraさん» 今回も早速のコメント有難うございます、お待たせしました...! 何度も考えつつ知識が無いので書かずにいた医者パロ... 不慣れですが温かい目で見守っていただければと思います。よろしくお願いします (2020年10月15日 22時) (レス) id: 5f592be880 (このIDを非表示/違反報告)
Sakura(プロフ) - 新作待ってました…!!!!!病院舞台とか私得でしかないです笑 更新頑張ってください! (2020年10月15日 22時) (レス) id: 321ab1938b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アカツキ | 作成日時:2020年10月15日 22時