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会計を済ませる。いちいち割り勘するのがめんどくさいからと、いつの間にか交互に奢りあうようになっていた。
そんな習慣化した、次を前提としたようなそれに、勝手に頬が緩んでしまう。
ただのゼミ同期だけど、ちょっとだけ仲がいいとかいうポジティブ方面に解釈したくなるのだ。
キンキンする頭を押さえながら店を出ると、たちまちむわっとした熱気が私たちを取り囲む。
かき氷で冷えた体に、じわりと汗がにじんだ。高いところから照り付ける太陽に目を細めながら、何とはなしに駅の方へと歩き出したら、治くんは私を見下ろして、聞いた。
「次どこ行く？」
「え？」
かき氷食べに来たんじゃなかったの、という疑問が喉まで出かかった。
目をぱちぱちと瞬かせる私に向かって、彼は何食わぬ顔でけろりと言い放つ。
「え、これで解散のつもりやったん？」
「……違うの？」
この前のハンバーグは夜だったからすぐ帰ったとはいえ、今日の待ち合わせが昼なのは単純に人気のかき氷がすぐに売り切れてしまうからだと思っていたのに。
どこに行きたいなんてそんなこと、急に言われても困ってしまう。
どこか候補を頭の中で浮かべてみるけど、洋服屋さんだとかコスメ屋さんだとか、女子同士できゃっきゃするようなところばかり。
治くんと行くのにいいところなんか思いつけなくって。
「……治くん、どっか行きたいところあるの」
そんな無難な返しをして、ほっと息をついた。
それなのに、彼は休む間もなく私に爆弾を落としてくるらしい。
「何も考えてへんかったけど……まあどっか行く流れかと」
「治くんがいいなら、私はいいけど」
これって、まるで本当に──いや、
「なんか、デートみたいになってもたな」
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雛(プロフ) - ネオンガールさん» ありがとうございます！よかったです！！！ (2018年12月24日 18時) (
レス) id: 7dd974e27d (このIDを非表示/違反報告)
雛(プロフ) - Blueさん» そう言っていただけるとこちらとしても非常に嬉しいです！最後までお付き合いいただきありがとうございました(；；)次回作も鋭意準備中ですので、楽しみにお待ちいただけたらと思います！ (2018年12月24日 18時) (レス) id: 7dd974e27d (このIDを非表示/違反報告)
ネオンガール(プロフ) - 雛さん» めっちゃキュンキュンしました！！笑 (2018年12月24日 12時) (レス) id: 18c4f82065 (このIDを非表示/違反報告)
Blue - この作品のおかげで治くんがめちゃくちゃ好きになりました。作品の完結おめでとうございます！お疲れ様でした！そして、書いて下さりありがとうございました！次回作も楽しみにしています！！ (2018年12月24日 1時) (レス) id: 82a4b13a9b (このIDを非表示/違反報告)
雛(プロフ) - 彩兎さん» コメントと労いのお言葉たいへん嬉しいです。恋愛はもちろんですが、食について掘り下げたお話にしたかったので、少食に共感していただけるとこちらも書いた甲斐があるなと思います。こちらこそ最後までお付き合いいただきありがとうございました！ (2018年12月24日 0時) (レス) id: 7dd974e27d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雛
| 作者ホームページ：https://twitter.com/pp__synd
作成日時：2018年11月4日 17時
