【d!】未来へのカウンセリング【shp】【完結】 (ページ5)

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それから2人で桜並木の中に立ち並ぶ出店を回ってお腹を満たして春の訪れを楽しんだ。

彼といる時間が過ぎるのはとても早く気づけば17時。そろそろ帰らないと家に着く頃には真っ暗になってしまう。

「ショッピそろそろ帰ろうか」
「ん、そうやな」

座っていたベンチから立ち上がりまた指を絡めて手を繋ぐ。
2人の体温が共有されるのが心地よくて安心する

「ねーね、今日もショッピの家行っていい？」
「ダメって言っても来るやろ」
「んふふ、せいかーい」

いつものようにあれやこれやと話していれば、ショッピの家まで続く一本道に出る。

あとは目の前の線路を渡ればショッピの家まですぐだ。

「(楽しみだなぁ、ショッピ今日は夜ご飯何作ってくれるんだろ！)」

ｶﾝｶﾝと鳴り響く遮断機の音を聴きながら2人で立ち止まる。

「ショッピ」
「ん？」

降りていく遮断桿(ｼｬﾀﾞﾝｶﾝ)を見つめるショッピの横顔を見ているとどうしようもなく悲しくなった。

私はｸﾞｯと背伸びをして彼の首へ腕を回して

夕日に照らされる中でふたつの影が重なった

小さなリップ音は2人の横を通り抜ける列車の音にかき消された。

「＿＿＿＿＿。」