【暗殺教室】喪った記憶ー。 (ページ22)

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20、「誤解」ページ22

～体育の時間～

「颯斗！」

貴「！？！？」

渚「颯斗…？」

幸子「颯斗っ…ごめんなさい…
どうしても貴方が心配で…」

貴「…何もありませんよ
俺は…何もありません」

幸子「そう…安心したわ…ふふふっ♪
あ、そうだ…これから職員室に行くの
今日は帰り…早いのかしら？」

貴「…俺はやる事があるので、夕飯は食べて帰ります」

幸子「そう…残念だわ…
それなら気をつけて帰ってらっしゃいね」

渚「…あ、あの…Aくん…？」

吉田「なんだよ、颯斗って！」

カルマ「…」

貴「…これから話すよ…みんなに、ね」

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貴「悪い、ちゃんと話そうと思う
お前らに」

杉野「軌条？」

カルマ「…ほら、早くしなよ」

貴「急かすな！

皆に隠してたけど
俺は女だ」

全員「…？？」

前原「嘘だろー？ww」

カルマ「本当だって

こいつだって覚悟決めて話してるんだからさ」

貴「皆を騙してた事に変わりはない
けど、これには訳がある」

茅野「わけ…？」

貴「…知っての通り俺は殺し屋だ
軌条家には養子として引き取られた

今の俺の両親にあたる人達には
"颯斗"という息子がいた
その子は交通事故に遭って亡くなった

それが原因で俺は今養子として引き取られ
"颯斗"と呼ばれてる
さっきも見ただろ？

母親は息子を亡くしたショックから立ち直られず
幻覚でも見ているのか俺を颯斗と呼ぶ

もちろん俺の名前はAだ
元々、軌条家の息子ではあったんだ
父親の愛人との間に生まれた俺は
新しい婚約者を決めた父親からイタリアの方へ飛ばされた

そこからだ
身体能力の強化・訓練・任務
それぞれに没頭してやっと日本に帰れて
父親と住めるんだって思ってた

だけど、日本に帰るなり俺は施設に預けられた
そこは俺の様な人間が集まる場所で
任務もこなしていた

ある日、颯斗は軽い接触事故だったが
元から体が弱かった為、命は絶えた

そこで思い出したんだろう
あの父親は"俺にはもう1人いる"ってね
施設にまで来て一緒に暮らそうって言われた時は嬉しかった

迎えに来てくれたんだと思った
だけど、家に着くなり母親は俺を"颯斗"と呼んだ

そこでわかったんだ
俺はAじゃない
これからは颯斗として生きていかなきゃならなたいんだって…

それから数ヶ月後イタリアに一旦戻って
3ヶ月後日本に帰ってきた

それでも、現実は変わっていなかった」