名探偵コナン 短編集 【怪盗キッド/黒羽快斗/工藤新一/安室透/降谷零/江戸川コナン】

失った笑顔 3 【工藤新一】 ページ27

新｢それでも、俺はAと一緒にいたいんだ｣

『もう、無理なの…分かって…』

新｢…｣

分かってる。こんなにも目に涙を溜めて俺にお願い事を言う時は本当に辛い時だ…
俺もAのこんな顔が見たいわけじゃない…

『もう、出ていって…』

涙を拭い、俺の顔を見ないように窓の外を見る

新｢…A｣

『早くっ！！！』

自然と体が動いた
Aを離したくなくて…
もう一度、笑って欲しくて…

『や、やめてっ！！』

新｢頼む…泣かないでくれ｣

『新一が、出ていってくれれば涙も出なくなるよ』

新｢それは、ダメだ…｣

｢なら、無理だよ。新一がいると私は涙が止まらないから…｣

新｢俺…間違ってたんだ。
お前に…Aに甘えすぎていたんだ…｣

新｢頼むから…Aが他のヤツに笑顔を見せたり俺以外の誰かと一緒にいるのは耐えられない…｣

『勝手なこと…言わないで』

新｢それでもっ！
俺はAといたいんだ…｣

Aを抱きしめる力が強くなる
離したくない…Aを他の男に触れさせたくない
離れると分かって思い知らされる俺の中のAの大切さ…

新｢俺はAが、好きだ…｣

『新一…』

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