06.怖すぎる能力 ページ6
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偶然手に取った小説は吸血鬼モノだったけど、ときめく恋愛小説で、普通に読書に没頭してしまって昼休み。
お腹が空く気配もなく、とりあえず教室に戻ってみると、キムテヒョンがバーンと前に現れた。
｢トイレ長くない？！｣
｢いや、トイレだけじゃないし｣
｢どこいったかと思ったよ〜！｣
何故か物凄く距離感の近くなっているキムテヒョンに若干引け腰になりつつ、背後に居るであろうキラキラ女子の方を盗み見る。
睨まれてるんじゃないか……とカースト下位なりの怯えもそこそこに、見えた光景は意外にも普通な反応だった。
｢いや、トイレ長いとか言わなくていいじゃん｣
｢だよね｣
正論です。あんまり話した事のないクラスメイトに内心両手を合わせつつ、キムテヒョンに視線を戻すと、何故か不満そうな表情を浮かべている。
｢……俺、心配してたのに｣
｢どうもありがとう｣
本人は責任とる！と息巻いていたし、これがキムテヒョンなりの責任のとり方なのかもしれないと自己完結することにした。
まあ、本当にして欲しいことは今後の身の振り方とかそういうことなんだけど……それはナムジュン先輩に相談した方が良さそう。
｢A、A｣
｢ん？｣
｢連絡先教えてよ｣
ちょいちょいと袖を掴まれて、ヘラッとした気の抜けた笑みとともにスマホを差し出される。
これから何かと縁もあるし……と思って、IDを打ち込むと、何故かぎゅっと抱きしめられた。
｢ありがと〜｣
｢これって吸血鬼コミュニケーション的なやつなの？｣
……ちょっと顔が赤くなりそうになって、慌ててキムテヒョンの体を引き剥がすと、きょとんとした顔がこちらを見ていた。
｢あ、そっか｣
｢え？ なに｣
｢もうAには効かないんだね｣
｢だからなにが？｣
｢魅了〈チャーム〉｣
チャームと言われた聞きなれない単語に首を傾げると、キムテヒョンはまたヘラッと笑って、今度はぎゅっと手を繋いできた。
｢ちょっと！｣
キムテヒョンはもっと自分がモテるという自覚を持って欲しい。
思わず慌てて周りを見渡すけど、何故かみんなは全然驚いていない。
――違和感だ。
｢俺は吸血鬼でしょ？ だからね、みんな俺に合わせてくれるんだ｣
｢合わせるって……｣
｢なんて言うんだろうなあ……こう思って欲しいなあとか、あるじゃん？ で、思うと、そうなるってことなんだけど ｣
言葉の意味はよく分からないけど、感覚としては何となく分かった。
洗脳とか、そんな感じのアレだ。
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sai(プロフ) - のんさん» はじめまして、コメント＆読了ありがとうございますー！ 番外編もちょいちょい書きますので、また読んでください´`* (2019年9月14日 23時) (
レス) id: 00e0a369b0 (このIDを非表示/違反報告)
のん(プロフ) - 初めまして。楽しく読ませていただきました。完結してしまって…しばらく吸血鬼ロスでした。番外編嬉しいです！楽しみにしています！ (2019年9月14日 19時) (レス) id: 94dc845851 (このIDを非表示/違反報告)
sai(プロフ) - チョコさん» 完結までお付き合いいただいてありがとうございまーす！その後の進展(？)した二人も書きますね〜！読んでくださってありがとうございました！ (2019年9月10日 12時) (レス) id: 00e0a369b0 (このIDを非表示/違反報告)
sai(プロフ) - AULA−輝きさん» ストーリーがダラダラしそうで大分（他メンのエピソードとか）色々削ったので、ぼちぼち番外編てやりたいですね〜！ジミンちゃんの今的なやつもやってみようと思います^^ (2019年9月10日 12時) (レス) id: 00e0a369b0 (このIDを非表示/違反報告)
チョコ(プロフ) - わぁ〜！完結しましたね！今回は推しということもあり楽しませていただきました！続編、見たいです！！基本的には作者さんにお任せですがやっぱりデートシーンみたいなのはほしいです笑笑 (2019年9月10日 1時) (レス) id: 58e918a46e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sai
| 作者ホームページ：https://twitter.com/xxx___sai/
作成日時：2019年8月29日 11時
