. ページ30
渡辺さんの真剣な好意が
私に対しての優しさが
痛いくらい伝わって
胸が、心臓が
早すぎるのか、止まっちゃったのか
きゅーーーーーっと締め付けられた
しばらく落ち着くのを待って
多分、私を見て渡辺さんも待ってくれて
ようやく口を開いた
『あの....ありがとうございます。
私も....
渡辺さんのこと....その....』
"好きです"って言えば、
きっとこれで"付き合う"になって
ちゃんと話がうまくいく
のは、分かってるのに....！
"好き"が、どうしても
なかなか口から出てこない
私の中でまだ分からない
"付き合う"ということ
渡辺さんのことは好きだけど
渡辺さんが思う"付き合う"が実現できるのか
"彼女"の役割りを私が出来るのか....
せっかく両思いなのに
舞い上がったその先に真っ暗な不安....
結局最後にこんなんじゃなかったなんて
嫌われたくない....
それならいっそ、今の関係のまま、
なんて選択もあり得るのだろうか....
wtnb「....うん、大丈夫だから....
ゆっくり話して....」
こんなにもたもたしている私にも
優しい渡辺さん
ほんの少し手を差し伸べかけて
くれたように見えたけど
すぐにおろされた
あぁ、私が男の人苦手って知ったから
この前からきっと気を遣ってくれてたんだ
この前から感じていたよそよそしさは
きっとそうだったに違いない
そういう気遣いも全部嬉しいのに。
そういうのも全部言いたいのに
何で言葉にしようとすると上手く出てこないのか
『あの....！少しお時間頂けませんか....？
ちゃんと、、
、ちゃんと頭の中整理してくるので....！』
wtnb「....うん、もちろん。
ありがと。ちゃんと考えてくれて。」
優しさに、泣きそうになる
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 116人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぴょん | 作成日時：2022年1月11日 23時
