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....北川って
こんな感じだったっけ....?



面と向かって話すことは
確かに少なかったけど
一応小学校から中学まで9年間
何となく視界には入っていたし
人伝いに聞いたりする彼女の印象とは
今日はだいぶ違うように....見えた



もともと細身だったけど
こんなに細かったっけ....?
なんて、女子の体型なんて普段気にしない俺が
ちょっと心配になるくらい細いし



それより何より、人前ではいつも
明るくにこにこしていて
例え行事の業務連絡だとしても
相手を気遣いながら
朗らかに話をする北川が



久しぶりだからか



相手が俺だからか



無言で下を向いたまま
足取りもちょっと重そうに

さっき買ったジュースを
両手で大事そうに抱えて歩いている



(....何か話しかけた方がいい、かな、?)



ちょうどいい話題がないかと
脳内を張り巡らせていたところで



『、あの、私、ここ(公園)で
ちょっとこのジュース飲んでから帰るから....

じゃあ、ここで。』



住宅地内の小さな公園の前で
突然立ち止まり、手を振る素振りをする彼女



「え?ここで?!....1人で?」



後から考えたら
もしかしたら彼氏と待ち合わせとかの
可能性もあったかもしれないけど


正直、こんなとこで座る意味あるの?
家帰った方が全然よくない?ってくらい、
こんな薄暗くなった夕方に
子供すらいない住宅地の狭い公園で



しかも女子高生(地元で美人と言われる)が
1人って....



普通にいろいろ心配なんだけど



さっきから彼女の様子も
ちょっと変な感じなのも気になるし....





「....じゃあ、俺も....



たまには。」





自分でもよくこの日
こんな踏み切ったことしたのか分からない


普段会わない彼女が
普段の俺じゃない選択をさせた

ハタチ→←高校時代



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作品ジャンル:恋愛
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作者名:ぴょん | 作成日時:2024年1月24日 23時

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