. ページ15
あの日、
元サークル仲間だったらしい
(チャラそうだと思って申し訳なかった)
いわゆる都会的なイマドキ男子より
"彼女に一緒に帰りたいと思ってもらえた"
ということが、何か、急に
ふわっと俺の心を軽くしてくれて
北川に最近それなりには
仲がいいと思われているであろうことに
自信を持てたような
そしてその自信に後押しされるように
ちょっとしたことでも気軽にラインしたり
伊沢と会う日以外のバイトのシフトを聞いて
タイミングが合えば一緒に帰ったり
家の近くで一緒にご飯屋さんにも寄った
食べられるメニューに偏りがあるから
食事に誘うのは迷ったけど
子供の頃からの好き嫌いの話も
笑って受け止めてくれて
嫌な顔ひとつせず、一緒にお店を選んでくれた
後から聞いたら、
過剰なダイエットをしていた高校時代に
かなり偏食になった経験があるから
"美味しく食べられるものがあればいいんだよ〜"
と、笑っていた
地元だったら同級生の目を気にして
絶対こんなことできなかったけど
昔からただ知ってるだけだった彼女のことを
初めてちゃんと知れてるような気がした
....そして
知れば知るほど、
より一層、頭の中で
彼女が占める割合が
大きくなっているような気も....
していた頃
"創立○周年〜同窓会のお知らせ"
しかも◯周年記念で、いつもより大々的に
地元で有名なホテルの大きい会場を借りてするらしい
もともと大学の長期休暇中で
帰省する予定の期間の話だったから
まぁ普通に行くつもりではあったけど
特に地元の誰とも連絡せずにいたら
『福良くん、同窓会行く？』
ある日の帰り道、同窓会の話に。
帰省の話もしたら、
まさかの帰省のタイミングが一緒で思わず
「え、じゃあ一緒に行こうよ？」
その時の会話のテンションで
口が滑ったとしか言えない。
後から帰省して兄に言ったら
兄「え。お前北川の妹と行くの？！
あれ？仲良かったっけ？
....北川(姉)ほどじゃないかもしれんけど、、
目立つぞ〜(笑)、多分。(笑)」
....
確かに。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 81人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぴょん | 作成日時：2024年1月24日 23時
