41話 ページ45
中也「なぁ、A。」
A「ん?なーに?」
中也「…手前ェもちょッとは、生きる意味……見付けられたか?」
生きる意味……か
A「否、まだだよ。……それに、"も"って他に誰かいるの?」
中也「嗚呼、……あの青鯖だ。」
A「……兄さんが…?」
中也「嗚呼。…けど、生きる意味っつっても、前よりかは、
A「そっか……。」
中也……僕は兄さんみたいには、きっとなれないよ。
多分、
兄さんは、織田作に云われた言葉を頼りにしたんだよ。
──『人を救う側になれ』──
──『弱者を救い、孤児を守れ』──
──『その方が幾分かは素敵だ』──
僕も行こうと思えば、
でも、姐さんは駄目だって云った。
『Aや。……
『何で?』
『其方が行けば、光に焼かれてしまうでのぅ………。』
『……………そっか…』
だから、僕は行かなかった。
姐さんの、あんな悲しそうな顔を見たら
行けなかったんだ……。
それに、焼かれるのが怖かったんだ。
情けないよね……。光の世界に怯えるなんて…。
でも、本当はちょっと行ってみたかった。
光の世界に行って、普通に暮らしてみたかった。
………光を見てみたかった………
中也「…A。そろそろ行くぞ。」
A「…うん。」
中也に呼ばれて、僕は煙草の火を消した。
光に憧れてしまった心を、出来るだけ殺すように、強く押し潰して、消した。
車に乗って、目的のデパートに向かう。
A「……中也はさ、光に憧れたことってあるの?」
中也「俺は無ぇな。……どうしたンだ?そンなこと聞いて…。」
A「何となく?……中也はあるのかなぁ、って思っただけだよ。」
中也「…そうか。(はぐらかしてやがる……。本当は行きたかったンだろ?…済まねぇな。闇に置いたままでよ……。)」
鏡花ちゃん……だっけ?
その子は光に憧れすぎて、一度焼かれかけたんだよね。
兄さんも、焼かれかけたのかな。
闇に咲く花は、闇にしか憩えない………か。
確かに、その通りかもしれない。
彼女は幸い、6ヶ月しか居なかった。
幸い、35人で終わった。
幸い、心が綺麗だった。
対して僕は、8年間居る。
2894人で、これからも増える。
心も汚いし、冷たいって云われる。
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谷崎潤一郎「今日もお疲れ様です!」
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夜更かし - ものすごく面白いです!更新頑張って下さい! (2019年9月2日 6時) (レス) id: ff621c54c8 (このIDを非表示/違反報告)
xxvl6w6lvxx(プロフ) - シアさん» ありがとうございます!!インターネットの不具合でしょうか………。もう一度、インターネットに接続してみてはどうでしょうか?? (2019年9月1日 7時) (レス) id: 84d8494927 (このIDを非表示/違反報告)
シア - 初めまして。小説を読ませて頂きました。設定と何話かが表示されませんでした。続きを楽しみにしてます。 (2019年8月31日 23時) (レス) id: 5724e2c09d (このIDを非表示/違反報告)
xxvl6w6lvxx(プロフ) - こんなに話が続いたのは、この作品が初めてです!!これからも、更新頑張ります!!(*≧∇≦)ノ (2019年7月26日 0時) (レス) id: 84d8494927 (このIDを非表示/違反報告)
xxvl6w6lvxx(プロフ) - あ、あの、皆さん。どんどんコメントしていただいても良いんですよ!?(←コメントがなかなか来なくて、寂しいだけ) (2019年6月2日 22時) (レス) id: 84d8494927 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゴミ山大将敗北者 | 作成日時:2019年3月28日 3時