【鬼滅の刃】D組の不死川君06【不死川実弥】

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“素敵な恋、始めませんか？“



人が悲しみに暮れている事なんかお構い無しに届いたメッセージ。



苛立ちを胸に、そのアカウントをスパムとして通報し、ラグの上にスマホを放り捨てベッドへと身を投げ出す



何が“素敵な恋“だ


始まりがあれば、必ず終わりが来る



夏祭りの日、あれだけ幸せだったというのにたった3ヶ月で終わりを告げようとしている


付き合ってから、ますます実弥の事を好きになって毎日会いたいと欲張りになっていった。


重かったのかな……

そのせいで、冷めちゃったのかな……


付き合い始めの熱が冷めてしまうのは仕方ないとは思う


だけど、何も言わずに連絡も会うことも少なくなっていって……


終いには、私の知らない女の人と見たことも無い顔で話す実弥を見てしまったのは流石に落ち込む。


せめて、私との関係を終わらせてからにしてくれればいいのに……



そんな事を思ったくせに目には涙が溜まり、視界を滲ませる


強がってるだけで、本心は別れたくないという気持ちでいっぱいだ。



ラグの上に投げ出されたスマホが震える。


どうせまたスパムメッセージだ。


そう思い、無視を決め込んで目元を覆う様に手を乗せる。




鳴り止まない振動音。


メッセージじゃない、着信だ。



重たい体を起こして、スマホの画面を覗くとそこには“不死川 実弥“の文字。


名前を見るだけで心臓が早鐘を打つ。


スマホを手に持つ事もせず、震えるスマホをただじっと見つめ続けた。


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