【鬼滅の刃】D組の不死川君05【不死川実弥】

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苦しい……



張り裂けそうだ



走り続けて、足が縺れる



人が行き交う通りで、私一人だけが立ち止まる。



振り払われた手をもう片方の手で包み込む




『………っ』



ぽたぽたと落ちる涙が、熱されたアスファルトの色を変えては、すぐ元に戻っていった。



声を押し殺して、泣きながらいつもと違う家へと続く道を独りで歩く




今まで気にした事なかった実弥の挙動が好きになった事で、小さな事も気になって仕方が無い



実弥が手を振り払うなんて思ってもいなかった。


振り払われた手が痛い気がして、強く握る



誰かを好きになるってこんなにも辛いなんて知らなかった。



『好きになるんじゃなかった』




変わらず、頬を伝う涙はカーディガンに落ちてじわじわと染み込んで消えていく



実弥に会うのが怖い


次、拒絶されたら私は立ち直れない気がする




この想いが消えて無くなれば、ただの友達として実弥の隣にいられたのに。




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