ダチュラ 【2j3j】

8話 ページ10

甲斐田side





注文するメニューが決まって、会計してくるから席取りしてて〜と列に並ぶ先輩達。



店内を見渡して、空いていた窓際のソファ席へ腰を下ろした。
一息ついてスマホを開くと、景からの鬼のようなメッセージ履歴。




景おはよ。入学おめでと。校門で待ち合わせな7:43


景いつ着くのー8:01


景まだ?8:17

景寝坊?8:17


景なあ、そろそろ校門閉まるけど8:36

景弦月と先入ってるからな8:38

景遅れずに来いよ8:38


景マジで寝てる?大丈夫?8:46

景未読無視珍しいな、なんかあった?8:51



景見たらすぐ連絡しろ9:18




あー、これは、景お怒りだなあ。と他人事みたく考えながら、なんとなく何があったかはあまり話したくなくて、
『ごめん、ちょっと色々あった。』と返信。

速攻で既読が付き、『濁すって事はあんま良くないこと？落ち着いたら弦月にも俺にも、ちゃんと話せよ。』
と返ってきたので『ごめん、ありがと、』と再び返信してタブを閉じた。



景のこうやって察しのいい所、助かるなあ…としみじみしているとドリンクとケーキが置かれたトレーを持った先輩たちがこちらに向かって来るのが見えた。




｢おまたせ〜｣



未守｢はい。新作のフラぺと、ケーキね｣



甲斐田｢ありがとうございます！｣



｢ちゃんとお礼言える子、いいね。好きよ、可愛い。アマギフあげたい。｣



未守｢口開いたと思ったらすぐそれだよお前は｣



｢良いと思ったらすぐ言うようにしてるの。｣



未守｢なんか一言余計なんだわ。ごめんな甲斐田、こいつちょっと、いやだいぶキモいけど、あんま気にしなくていいから。アマギフくらいなら俺があげるから｣



｢未守？？お前もだぞ？？｣



未守｢あれおかしいな｣




そう軽口を叩き合う2人、美男美女。
会話の内容は置いておいて、座ってるだけでも絵になるなあ。
これ、オタク挟まってていいんか？？と思いながらも渡されたフラペチーノを飲む。おいしい。




｢あっっっっま、ヤバい、滾る｣



未守｢何がだよ｣



｢なんか｣



甲斐田｢空木先輩と神無月先輩、仲良いんですねえ｣



未守｢まあかれこれ17年の腐れ縁だからな。あ、未守でいいよ、晴｣



｢腐れ縁って言い方なんか嫌、幼馴染って言ってくんない？？あ、私もAでいいからね、晴くん｣




さらっと呼ばれる名前。


決めた。この2人、推す

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