ダチュラ 【2j3j】

16話 ページ18

興奮冷めやらぬまま始まる入学式。



上の学年も参加する必要ある？？とか思ってたけど、可愛い後輩の晴れ姿見れちゃうんだもんな。案外いいかも。



校長だか教頭だかが開会の宣言をして1年生が入場してくる。



晴くんA組って言ってたし、苗字的にもすぐだろうな〜
と思っていればすぐに晴くんの姿が見える。

歩き方ちょっとぎこちなくて可愛い♡


自分の前を通る時に小声で｢晴くん！｣と呼び手を振れば、
すこし照れくさそうに『Aせんぱい、』と控えめに手を振り返してくれる。


世よ、これが天使か。
こんなに可愛い子が生まれてきてくれたことに感謝します。愛。



晴くんの背中を見送るとすぐに頭上から『Aセンパーイ』と私の名前を呼ぶ声が聞こえる。

晴くんの他に知り合いの後輩なんていないはずなのに、と声のする方を見ると、ひどく見慣れた顔。



小柳｢よ、センパイ｣


佐伯｢Aせんぱぁい！また後で〜！｣


｢なんでえ！？｣



なんと中学の頃の後輩である小柳ロウと佐伯イッテツがいたのだ。

その後も続々とB組に伊波ライと緋八マナ、C組に宇佐美リトと星導ショウ、そしてD組に赤城ウェンと叢雲カゲツ。

全員が私の前に来ると挨拶をしてくる。


中学の頃にヒーロー部！なんて言って部活を設立してつるんでいた可愛い後輩8人。



ここに来るなんて、聞いてないんだけど！？
いや白いブレザーめちゃくちゃ似合ってんね、流石だよ君達。



未守｢へえ、マジでここ来たんだ｣


｢は？知ってたの？｣


未守｢年明けに『俺達、虹高受験します！！！』ってバカデカ音量の動画送られてきたんだよね｣


｢言えよ。てか送ってその動画｣


未守｢びっくりさせたいのでA先輩には内緒にしててくださいって言われてたのよ。ごめんて｣


｢だとしたら大成功だよ｣



あまりにも心臓に悪い、本当に。



内容は割愛するが、4〜50分程で式は終わり、1年生は退場するため再びこちらに戻ってくる。

…もちろん、晴くんとあの8人は律儀に帰りも挨拶をしていく。

あ〜、なんか、後ろからめちゃめちゃ視線感じるなあ…




そんなこんなで波乱(当社比)の入学式が終わり、私達も教室へ戻る。



そういえば、私の席ってどこなんだろ。
教室を見渡せば、窓際1番後ろとイブラヒムくんの後ろに空席が。

私が窓際に行こうとすると先に幼馴染が座る。


『俺、酔いやすいんで窓際がいいです』


とか適当抜かしやがって
お前が酔う程学校の地盤緩くねえわ 車じゃねえぞ

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