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｢辰哉はさ、｣
｢ん？｣
｢何も、聞かない…の？｣
私の言葉に辰哉の目が揺れた。
もう随分と溶けてしまったアイスのカップをテーブルに置く。冷やしたら少しマシになった気がする。
でもやっぱり冷やしたってその痣が薄くなったって痛みなんか消える事ない。
…ずっとずーっと、心に残ってるんだ。
｢…難しいな｣
｢難しい？何が？｣
顎に手を当てて、何かを考えている。
｢俺は、Aの事情なんて1ミリも知らない。だから下手げに言葉をかけてやることも出来ない。それがもしかしたらAが欲しい言葉じゃないかもしれないし。｣
本当に無意識だった。そんなつもりなかったし、今までそんな経験がなくて、
伝う熱いものが、これが涙…なんだって。
｢ごめん、なんかダメだった？｣
ううん、と首を振る。
遠慮気味に座っていた。辰哉は少しだけ私の方に座り直して、
私の肩を自分に寄せた。
子供をあやす様にリズム良く肩を叩いて。
｢泣けるなら、沢山泣け。｣
ポロポロと落ちる涙…なんで泣いてるかなんてまだ私は分からない。
｢…な、んで…泣いてんの、私。｣
｢頭は正直なんだよ。泣きてぇ。って思ってんだよ。｣
｢あはは、そんなわけないし｣
私の顔を覗き込んで、泣いてる顔が幼いなって笑う辰哉に胸がぎゅっとなった。
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hs.(プロフ) - また読める日を楽しみにしています！ (2021年6月2日 18時) (
レス) id: 37efc71d63 (このIDを非表示/違反報告)
usk(プロフ) - とぅーかさんがまたお話書いてくれてとっても嬉しいです！！ (2021年2月18日 21時) (レス) id: 9866245c6d (このIDを非表示/違反報告)
苺(プロフ) - 更新されてて泣きました…待ってたから嬉しくて……続きが楽しみです。いつまでも待ってます。 (2021年2月16日 1時) (レス) id: 37efc71d63 (このIDを非表示/違反報告)
苺(プロフ) - 何度も読み返しては心に残って世界観に惹きつけられます。これからも応援しております。 (2020年9月18日 0時) (レス) id: b899b04b91 (このIDを非表示/違反報告)
織 山 さ な 。(プロフ) - 最近作者様の書く作品に出会いました。とても素晴らしく見てるこちら側まで引き込まれるような世界観本当に大好きで1日何度読んでも飽きないくらいです。これからも作者様のペースで更新頑張ってください！勝手ながら応援させていただきます！ (2020年9月11日 22時) (レス) id: 4a43e358a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とぅーか
| 作成日時：2020年8月31日 15時
