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「かっけェとかすげェとか思わせないといけねェ。
かと言って見下してる相手にただ負けちゃあ、クソみてェな気分になるだけだ」
誰よりも芯を捉えていたのは、爆豪。
きっと爆豪もこの一年で成長して、どこか変わった。
彼の穏やかな声色にはふと、そう思わされてしまう。
「あの子らこのままじゃ試験の時の俺みたいに、迷惑かける奴になっちまうっス」
「……うん」
同じく、イナサも変わったのだろう。
己の身を省みて、すべきことが分かる自分に。
そして、轟も変わったのだと思う。
きっと以前の自分なら、こうも穏やかに他人と向き合うことができなかった。
この個性だって――氷だって、炎であったって、きっと自分の在り方を証明することにしか使うことができなかった。
「視野を広げてやることくらいは俺たちにもできるハズだ」
そんな気持ちを理解しあえたなら。
少しでも気づくきっかけをつくることができたなら。
それはきっと、ひどく幸福なことなのだと思う。
「……地球はちょっと狭いけど、」
ほんの少しの作戦タイム。
話を聞いているだけだったAが、ふと口を開いた。
「あの子たちが地球を思ったより広いな、って。
……そう思えるようになれたら、いいと思う」
いつものように曖昧で、よく分からない言葉。
けれどきっとAだって、その幸福を望んでいる。
未来ある子どもたちの世界が、ほんの少しでも広く見えることを。
何かに囚われ足踏みする、そんな自分にならないことを。
――多分、きっと。誰よりも。
不意に轟は、Aの脚の痣を思い出した。
爆豪が、見下していた何かに囚われていたとするなら。
轟が、父親の影のために足踏みしていたとするなら。
イナサが、憧れのエンデヴァーの冷たい視線に固執していたとするならば。
Aは何に囚われていたのだろうか。
彼女の地球は、どうして今も狭いのだろうか。
宇宙と比べれば、地球なんてちっぽけで。
だから宇宙人にとってそんなのは、きっと些細な問題だ。
本当に宇宙人がいるのなら。
そしてAが宇宙人ならば。
――何も、問題ないのだろうけれど。
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るいるい＊*(プロフ) - ヨシさん» コメントありがとうございます！ 応援の言葉、とっても嬉しいです！ (2019年7月10日 18時) (
レス) id: d4f8fbb131 (このIDを非表示/違反報告)
るいるい＊*(プロフ) - 蛍狼 ＆ ローシさん» 応援ありがとうございます！ ずっと書きたかった話なのでそう言っていただけると嬉しいです！ これからもよろしくお願いしますv (2019年7月10日 18時) (レス) id: d4f8fbb131 (このIDを非表示/違反報告)
ヨシ - 夢主ちゃんがすごく不思議可愛いです！応援してます！ (2019年7月10日 18時) (レス) id: 83a9ab1185 (このIDを非表示/違反報告)
蛍狼 ＆ ローシ(プロフ) - 高校が士桀高校なのが個人的に凄く好みです！夢主ちゃんと天然くん達の絡みや、かっちゃんとのコントのような絡みもめっちゃ面白いです！後、地球人に爆笑しました！更新頑張ってください！応援してます！ (2019年7月10日 15時) (レス) id: cc961492f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るいるい＊* | 作成日時：2019年7月10日 6時
