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「このひとはシシクラ先輩。士傑の2年生。
私たちの先輩。……で、カツキくんが嫌い」
「なるほど、分かりやすい説明だな」
「嫌悪などしていない！
此奴の腐った精神を許容できぬだけだ！！」
彼にも色々あるようだが、大体Aの説明通りらしい。
眉間に皺を寄せながら吠える姿は、同族嫌悪に近い何かと言うべきか。
爆豪も見るからに嫌そうな顔をしており、長時間同じ場所に置いておくのは危険だろう。
「イケメンズ、Aとも知り合い系〜？」
「うん。一緒に講習受けてる地球人」
「そかそか、超良かったね〜」
「地球人のサンプルデータ、多いと助かる」
「やっぱ研究的な意味で？
侵略計画の一貫的な？ やばたん」
一方のケミィとAは、案外仲が良さそうだ。
冗談や戯言の類だと一蹴されそうなAの話を、のんびりと楽しそうに聞いてやっている。
どうやら、あの様子。
Aは先輩の前でも宇宙人を名乗っているらしい。
頭が硬そうな肉倉でさえ、特に会話に反応していないところからすると……最早日常のそれのようだ。
好奇の目を向けてからかうような上級生がいないAは、恵まれていると言っていいだろう。
まあ勿論、クラスから浮いているに違いないだろうが。
「……あ。そうだ」
ふと、Aは鞄を漁りはじめた。
見つけたとばかりに、取り出したのは小さな包み。
飴玉が数個入りそうな大きさの袋に、赤いリボンが巻かれている。
そして彼女は爆豪に近づき、その小さな包みを差し出す。
「カツキくん、これ。ありがと」
「あ゛？ ……ああ、うん」
一瞬顔を顰めた爆豪だが、すぐに何かを察したようだ。
無愛想に包みを受け取り、ぶっきらぼうに鞄へしまう。
「……貴様！ まさか恐喝ではないだろうな！？」
「ンなことすっか！ ちげーわ！！」
「へー、やっぱり仲良しさんなんスね！！」
「仲良くしとらんわ！ 殺すぞ！！」
歯を剥くように爆豪は否定しているが、そう見えても仕方がない状況ではある。
誤解なら理由を話せばいいのに、それをしないのも少し妙だ。
天然と言われがちな轟でさえそう思うのだが。
爆豪とAは、それ以上何も言わなかった。
こうして、仮免講習が幕を開ける。
沢山の厄介事の火種に、ほんの少しの疑問を乗せて。
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るいるい＊*(プロフ) - ヨシさん» コメントありがとうございます！ 応援の言葉、とっても嬉しいです！ (2019年7月10日 18時) (
レス) id: d4f8fbb131 (このIDを非表示/違反報告)
るいるい＊*(プロフ) - 蛍狼 ＆ ローシさん» 応援ありがとうございます！ ずっと書きたかった話なのでそう言っていただけると嬉しいです！ これからもよろしくお願いしますv (2019年7月10日 18時) (レス) id: d4f8fbb131 (このIDを非表示/違反報告)
ヨシ - 夢主ちゃんがすごく不思議可愛いです！応援してます！ (2019年7月10日 18時) (レス) id: 83a9ab1185 (このIDを非表示/違反報告)
蛍狼 ＆ ローシ(プロフ) - 高校が士桀高校なのが個人的に凄く好みです！夢主ちゃんと天然くん達の絡みや、かっちゃんとのコントのような絡みもめっちゃ面白いです！後、地球人に爆笑しました！更新頑張ってください！応援してます！ (2019年7月10日 15時) (レス) id: cc961492f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るいるい＊* | 作成日時：2019年7月10日 6時
