24：宇宙人のジカン ページ26
...
爆豪勝己は妙なところで真面目な人間である。
こういう性格のことを人は「みみっちい」と呼ぶのだが、本人にバレていないあたり幸運だろう。
兎にも角にも爆豪はそんな人間なので、寮生活をしていても三食カップ麺であったり、買い食いの生活を行う人間ではない。
才能マンな彼は料理すらお手の物。
休日にはきっちり外出許可を取り、買い物に出掛けることもある。
ベテラン主夫のように1円の安さを求めてスーパー巡りをすることはなく(むしろ交通費の問題があるため、スーパー巡りは節約にならないという説もある)、実用品の買い出しがてら、寮から最も近い店に寄るくらいであるが。
そんなこんなで、立ち寄った近所のスーパー。
いつもより雰囲気がざわついているような気もしたが、警察やヒーローの姿は見えないし、大したことは起きていないのだろう。
あるいは、爆豪の気の所為だったのかもしれない。
タマゴやハム、キャベツなど汎用性の高い食材を購入。
赤ボールペンのインクと消しゴムのストックが切れかけていたので、あとはそれくらいで良いだろう。
流れるような効率の良さで買い物を済ませた爆豪。
あとはバス停に向かって、次のバスが来るのを待ってから、雄英に帰るだけ。
――そう。そのはずだった。
「……は？」
店から最寄りのバス停へ向かう途中にある、小さな公園。
すっかり寂れた公園で遊ぶ物好きは滅多にいないので、特段気にしたこともなかった。
だが、今日は違う。
見るからに鉄錆の匂いがしそうなブランコに、小柄な少女が腰掛けている。
黒いストッキングを履いた脚をぷらぷら遊ばせ――しかも妙なことに、靴を履いていない。
爆豪の目線に気付いたらしい少女は顔を上げる。
吸い込まれてしまいそうな真っ赤な瞳。
幽霊のように白い肌は目元の方がやや赤らみ、睫毛には乾いた涙がへばりついていた。
「――あ」
少女は小さく声を漏らした。
表情を強張らせることもなく、爆豪を見る。
見てはいけない場面だったのかもしれない。
そういう発想に至るよりも前に、彼女は口を開いた。
「こんにちは、カツキくん」
少女――Aは、いつものように。
講習の時と同じように、透明な声でそう言った。
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るいるい＊*(プロフ) - ヨシさん» コメントありがとうございます！ 応援の言葉、とっても嬉しいです！ (2019年7月10日 18時) (
レス) id: d4f8fbb131 (このIDを非表示/違反報告)
るいるい＊*(プロフ) - 蛍狼 ＆ ローシさん» 応援ありがとうございます！ ずっと書きたかった話なのでそう言っていただけると嬉しいです！ これからもよろしくお願いしますv (2019年7月10日 18時) (レス) id: d4f8fbb131 (このIDを非表示/違反報告)
ヨシ - 夢主ちゃんがすごく不思議可愛いです！応援してます！ (2019年7月10日 18時) (レス) id: 83a9ab1185 (このIDを非表示/違反報告)
蛍狼 ＆ ローシ(プロフ) - 高校が士桀高校なのが個人的に凄く好みです！夢主ちゃんと天然くん達の絡みや、かっちゃんとのコントのような絡みもめっちゃ面白いです！後、地球人に爆笑しました！更新頑張ってください！応援してます！ (2019年7月10日 15時) (レス) id: cc961492f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るいるい＊* | 作成日時：2019年7月10日 6時
