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「気ィ逸らしてるヒマ、あんのかよ！！」
「っ！」
だが、爆豪の妨害により上手くいかない。
彼の磨かれたセンスを前に、視線を逸らすことは許されなかった。
なかなかイナサへのフォローは上手くいかず……
その間もAはイナサの影を踏み、何か細工をしようとしている。
「30分の間、スクワット……と」
「そうはいくかよ、っと！！」
「……わっ」
しかしながら、イナサもれっきとした実力者。
轟が炎を強めた一瞬で、爆豪が作った影が弱くなるのを見逃しはしない。
その隙を狙って個性を発動させ、Aを一気に吹き飛ばす。
本当ならば絡め取りたかったのだろうが、間一髪で逃げられたらしい。
「やっぱAさんの個性、面倒っスね！」
「褒め言葉……ありがと」
じりじりとAは距離を取りながらイナサから逃げる。
イナサは小ぶりな風で周囲をざわめかせながら、そんな彼女を捉えようと画策中だ。
一度距離を離されてしまえば、影は踏めない。
イナサの風を避けることが最優先であるAにできることは限られている。
体育館に表示されるタイムボード。
それを確認した後、Aはイナサに背を向けて走り出した。
「……じゃ、そういうことで」
時間も残りわずか。
ならば『負ける』ことより『引き分け』の方がずっと良いと判断したのだろう。
……けれど、Aがイナサの前に動いたのは轟たちの読み通り。
イナサはぱあっと目を輝かせ、Aを追うように風を放ちながら……轟に吠えた。
「行ったぞ、轟！！」
「――任せろ！」
個性を切り替え、炎から氷結に。
ぶわっと一気に広がる氷に足を取られまいと、爆豪は咄嗟にそれを交わす。
だが狙ったのは爆豪じゃない。
イナサから逃げようとしている――A。
ここでAを氷で捕まえる。
そうすればイナサの風が彼女を捉え、陣地に押し込むことができるだろう。
だが、Aは焦った様子もない。
「……良かった」
Aの唇が動いた。
まるで転んだように地面に伏せ、何かに触れる。
――何か？
そう、それは轟の影だった。
一気に距離を開けられた爆豪が接近のためにこちらに近づいており、その爆破による光が、Aのいる方向に小さな影をつくったのだ。
イナサの風に巻き込まれる前。
Aはぐい、と影を引っ張る。
影を引かれたせいで轟もAの方向へと引きずられ、イナサの風に巻き込まれ――…
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るいるい＊*(プロフ) - ヨシさん» コメントありがとうございます！ 応援の言葉、とっても嬉しいです！ (2019年7月10日 18時) (
レス) id: d4f8fbb131 (このIDを非表示/違反報告)
るいるい＊*(プロフ) - 蛍狼 ＆ ローシさん» 応援ありがとうございます！ ずっと書きたかった話なのでそう言っていただけると嬉しいです！ これからもよろしくお願いしますv (2019年7月10日 18時) (レス) id: d4f8fbb131 (このIDを非表示/違反報告)
ヨシ - 夢主ちゃんがすごく不思議可愛いです！応援してます！ (2019年7月10日 18時) (レス) id: 83a9ab1185 (このIDを非表示/違反報告)
蛍狼 ＆ ローシ(プロフ) - 高校が士桀高校なのが個人的に凄く好みです！夢主ちゃんと天然くん達の絡みや、かっちゃんとのコントのような絡みもめっちゃ面白いです！後、地球人に爆笑しました！更新頑張ってください！応援してます！ (2019年7月10日 15時) (レス) id: cc961492f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るいるい＊* | 作成日時：2019年7月10日 6時
