番外編：＊* ページ42
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授業を終えたお茶子が、麗らかとは程遠い形相で教師寮へ向かったのは当然だろう。
一方のAは飄々と、談話スペースでコーヒーなんて飲みながら寛いでいた。
こうなるのも彼の想定内だったのだろうか。
「やあ、麗日ちゃん。思ったより早かったね」
「そりゃ早いよ！ な、な、な、なんで！？」
「俺を雄英の監視下に置くのにいちばん合理的な方法がこれだったらしいよ」
この言い方はおそらく、相澤の受け売りだ。
長い脚を組みながら、あっけらかんと彼は言う。
未成年をタルタロス送りにはできないし、そもそもAはそうなるほどの罪を重ねていない。
彼は敵連合から一種の暗示をかけられていたと判断され、保護観察処分が妥当とされたが、彼の個性のことを考れば……再び、敵連合がAに接触しようとする可能性が高い。
毒にも薬にもなる個性を守り、未成年であるAを保護する場所として、雄英は最適なのだ。
「もっとも、その代わりに付けられた条件も多いけれどね。基本的に外出禁止っていうのがいちばん不便かなぁ。デートとかできなくてごめんね」
「そそそそういうのはまだ早いんじゃないかな！
っていうか私、そんなこと聞きに来たんと違うし！」
「そうかな？ 結構大事なことだと思わない？」
ことりとマグカップを置き、Aは微笑む。
お茶子はこういう、Aの柔らかな笑顔に弱いのだ。
ふわふわした淡い色の髪がAの仕草で揺れ、透明感のある淡い瞳がお茶子をまっすぐに写す。
耳まで真っ赤だ、とAは言った。
お茶子の髪をそっと耳にかけて、穏やかに。
「でも、どんな形でも。
もう一度会えて嬉しいよ、麗日ちゃん」
Aとの距離が近づけば近づくほど、心臓の音が大きくなる。
どんどんおかしくなってしまう気がする。
「頑張る君の話を先生から聞いて、君はずっと遠くに行ってしまったと思っていたよ。
……けど、またこうやって、俺のことを追いかけてくれる。それってとっても、幸せだなあって」
恋の脈動は、いつだって早くて。
触れられた指を手で覆ってしまえば、それもまた熱かった。
Aだって、確かにお茶子に恋しているのだ。
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るいるい＊*(プロフ) - 遥亜さん» コメントありがとうございます！リクエストもとっても嬉しいですvV 今書いているものが完成したら是非とも書かせていただきますね！ (2019年6月12日 13時) (
レス) id: d4f8fbb131 (このIDを非表示/違反報告)
遥亜(プロフ) - 完結おめでとうございます！リクエストいいですか？是非主くんと一年A組のみんなが仲良くしているのを見てみたいです！一年A組のお手伝いとして訓練に参加したりしてもらいたいです！お願いします！ (2019年6月12日 11時) (レス) id: b6c422ed28 (このIDを非表示/違反報告)
るいるい＊*(プロフ) - 星の桜さん» コメントありがとうございます！ 尊いと思っていただけたのなら嬉しいですvV (2019年5月30日 8時) (レス) id: ba7b003d03 (このIDを非表示/違反報告)
星の桜(プロフ) - 反則...尊しをさせるきぃ...？ (2019年5月30日 6時) (レス) id: d8fdca1aee (このIDを非表示/違反報告)
るいるい＊*(プロフ) - タクさん» ありがとうございます！ 私に書ける最大級の甘々を目指しましたvV (2019年5月29日 21時) (レス) id: ffc7d791fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るいるい＊* | 作成日時：2019年5月23日 18時
