55:『彼』と先生 ページ9
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天気がいい日には、寝袋を外に干す。
合理的なので、自分も共に仮眠する。
それを見つけて微笑むのはいつもAだった。
――やっぱり先生、ここにいた。
性格柄か、個性柄か。
彼はひとをたらし込むのが上手い生徒だった。
だが、相澤は知っている。
彼の本性は大人に気に入られる、素直でいい子な優等生でないことを。
――そして、今日もまた。
天気は晴れ。気温もそこそこ。
木陰で横になれば心地の良い天気。
足音が聞こえる。
相澤にとって、聞き覚えのある足音。
「ほら、やっぱりここにいた」
怪我が完治していない相澤はろくに目を開けることができず、激痛に顔をしかめる。
……最も、包帯で表情など分からないのだが。
それを知ってか知らずか、彼は両手を上げて自分は無害だと、無抵抗を主張するのだった。
「……やめましょう。
俺はあなたと戦いに来たわけでも、あなたのお気に入りたちのチャンスを潰しに来たわけでもない」
ねぇ先生、と彼が言う。
飄々とした、痛みも苦しみも、まったく感じていないような風に言う。
涼しい風が頬を撫でる。
彼の淡い色の髪をふわりと遊ばせ、絹糸のように美しく靡かせる。
緩めた瞳は淡い色。
星の色とも呼べるその色は、何処か妖しげに揺れていた。
「それとも俺が信じられませんか？
元生徒がせっかく体育祭にまで来たんだ。
お話しようよ、イレイザーヘッド」
彼――無銘Aはそう言って、相澤に微笑んだ。
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唯理 - 体育祭の緑谷のポイントは1000万ですよ。前作から読ませてもらっています頑張ってください！ (2019年8月4日 16時) (
レス) id: f453f15264 (このIDを非表示/違反報告)
るいるい＊*(プロフ) - いっちゃんさん» コメントありがとうございます！ 感想と応援、本当に嬉しいし励みになります！ お陰様でたくさん評価をいただきまして有難い限りです……これからもよろしくお願いします！ (2019年5月20日 0時) (レス) id: d4f8fbb131 (このIDを非表示/違反報告)
いっちゃん(プロフ) - アドバイスではないんですが、1つ目の時から俺、除籍されちゃったんでを見てたのでどんどん人気になっていて凄い！と思います笑今までの作品で1番好きな作品なのでこれからも見続けますし、応援しています！ (2019年5月19日 21時) (レス) id: 35db45c436 (このIDを非表示/違反報告)
るいるい＊*(プロフ) - watanukiさん» コメントありがとうございます！ いいですね、それ！実は触れ合いがディープであればある程隙ができる=個性がかかりやすくなる、みたいな描写する予定だったのでそれ、採用です！ 有難く使わせていただきますねvV (2019年5月18日 10時) (レス) id: d4f8fbb131 (このIDを非表示/違反報告)
watanuki - すいません、何故か2回送ってしまって、2回送ったのは気にしないでください！ (2019年5月18日 7時) (レス) id: 95d34a0908 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るいるい＊* | 作成日時：2019年5月17日 17時
