50:先生あのね、 ページ4
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予想どおり、司会者はミッドナイト。
鞭を持ち、明らかに高校教師にふさわしくない姿でてきぱきと進行させていく。
彼女にはよく世話になった。
似た者同士の個性。個性に対する苦労や苦悩も同じ。
実際、ミッドナイトは人一倍Aのことを気にかけてくれていた気がする。
この個性の持つ危なさや、彼自身の危うさを見透かせて。
『雄英体育祭ィ！
ヒーローの卵たちが我こそはとしのぎを削る年に一度の大バトルゥ！！』
例にもよって、実況はプレゼントマイク。
あいかわらずのハイテンション。
キンキンと声を響かせて、情熱的な実況だ。
普段はこんなに賑やかなのに、授業自体は普通だったっけ。
英文の発音が良くて、リスニングは彼の声を吹き込んだCDだった。
あの時はクラスみんなでおかしいと笑った。
振り返れば、懐かしい思い出だ。
「……でも、隣の解説者は意外だったな」
経営科から購入したジンジャーエールを飲みながら、Aは呟く。
実況のプレゼントマイク。
その隣にいたのは……
Aを除籍処分した、あの男だ。
「全身包帯塗れで無理しちゃって。
……でも、そういうとこあったよなぁ」
彼はいつだってストイックだった。
自分にも他人にも厳しく、合理的かどうかで判断する。
情に流されることはなく……
もしも情があったなら、自分はここにいなかっただろう。
そうAは思っているし、おそらく事実だ。
「――本当に
精緻に整った、淡いグレーの切れ長の瞳。
冷たくも見えるその色が、怖ろしいほど熱を帯びたことに気づく者はいなかった。
きっとそれは、Aにとっての数少ない幸運。
もしもバレていたのなら、ひとを呼ばれていただろう。
悪意？ 殺意？ 怨み？ 妬み？ 嫉妬？
恋慕？ 執着？ 欲望？ 憎しみ？ 絶望？
そのどれよりも黒く、忌々しく――…
それでいて何かを求める気持ちに、期待する気持ちに、気付かれて。
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唯理 - 体育祭の緑谷のポイントは1000万ですよ。前作から読ませてもらっています頑張ってください！ (2019年8月4日 16時) (
レス) id: f453f15264 (このIDを非表示/違反報告)
るいるい＊*(プロフ) - いっちゃんさん» コメントありがとうございます！ 感想と応援、本当に嬉しいし励みになります！ お陰様でたくさん評価をいただきまして有難い限りです……これからもよろしくお願いします！ (2019年5月20日 0時) (レス) id: d4f8fbb131 (このIDを非表示/違反報告)
いっちゃん(プロフ) - アドバイスではないんですが、1つ目の時から俺、除籍されちゃったんでを見てたのでどんどん人気になっていて凄い！と思います笑今までの作品で1番好きな作品なのでこれからも見続けますし、応援しています！ (2019年5月19日 21時) (レス) id: 35db45c436 (このIDを非表示/違反報告)
るいるい＊*(プロフ) - watanukiさん» コメントありがとうございます！ いいですね、それ！実は触れ合いがディープであればある程隙ができる=個性がかかりやすくなる、みたいな描写する予定だったのでそれ、採用です！ 有難く使わせていただきますねvV (2019年5月18日 10時) (レス) id: d4f8fbb131 (このIDを非表示/違反報告)
watanuki - すいません、何故か2回送ってしまって、2回送ったのは気にしないでください！ (2019年5月18日 7時) (レス) id: 95d34a0908 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るいるい＊* | 作成日時：2019年5月17日 17時
