46:おかしな昼食 ページ48
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大丈夫、変なものは入ってないよ。
……と、Aは言った。
袋を開け、綺麗に梱包されたサンドイッチをひとつ取り出す。
パンの部分ではなく、梱包紙の部分をもって渡してくるあたり、妙に気が利くというか。
「ほら、隣においで。俺も一緒に食べるから」
駅前のサンドイッチは美味しいと評判。
Aが持っているサンドイッチにはしゃきしゃきレタスとみずみずしいトマト、カリッと焼かれたベーコンが挟まっているのが見える。
ついでにパンの部分もふんわりしており、お口の中でもふんわり広がるのだろう。
……は！ いけないいけない！
空腹補正で誘惑に負けるところであったが、お茶子は慌てて首を振る。
いくらなんでも明らかに怪しいAから食べ物を貰うだなんて良くない。良くない、が……
ぐぅとまた腹が音を立てた時、お茶子は深く考えるのをやめた。
牽制のラインを越え、だが隣に座るのはあんまりにもあんまりなので、人ひとり分のスペースを開けて、ベンチに座る。
「じゃあ、１個だけ……」
「はい、どうぞ。俺、素直な子は好きだよ」
……何というか、Aはいちいち一言多い。
Aが紙袋からサンドイッチをもうひとつ取り出すのを見てから、お茶子はおずおずとそれを受け取った。
何だかご機嫌なAは、軽く口笛なんか吹いている。
「あ、ありがとうございます……」
「いいよいいよ。
なんか先輩っぽいよね、こういうの」
Aが持っているのはタマゴサンド。
お茶子に渡してくれたBLTサンドよりもシンプルだが、イケメンが持つと何でも様になる。
いただきますをしてから頬張るA。
ひと口は意外と大きく、サンドイッチを持つ手は意外と筋張っていて……
「ん？ どうしたの？
もしかしてタマゴサンドのが良かった？」
「ええっと……
Aさんって意外と優しいんやなーって」
お茶子がそう答えると、Aは目を丸くして。
何度かゆっくり瞬きしてから、目尻を緩めた。
――何だか嬉しそうで、それでいて寂しげな笑顔。
思ってもみなかった反応に、お茶子は少し首をかしげた。
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るいるい＊*(プロフ) - カイさん» コメントありがとうございます！ 嬉しいですvV (2019年5月29日 21時) (
レス) id: ffc7d791fa (このIDを非表示/違反報告)
カイ - お茶子も主人公も両方可愛い！ (2019年5月29日 20時) (レス) id: 2843dfb22b (このIDを非表示/違反報告)
るいるい＊*(プロフ) - 猫好きさん» 健全な占ツクでその話題はいけない…(戒め) (2019年5月24日 8時) (レス) id: d4f8fbb131 (このIDを非表示/違反報告)
猫好き - 野獣せんぱ……すみません (2019年5月24日 0時) (レス) id: fdca804d9b (このIDを非表示/違反報告)
るいるい＊*(プロフ) - 祟璃さん» うわぁあ人名のミスとかいちばんやっちゃいけない誤字！ ありがとうございます！本当に助かります！ 修正致しました！ (2019年5月20日 10時) (レス) id: d4f8fbb131 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るいるい＊* | 作成日時：2019年5月12日 14時
