11:いつもどおりの？ ページ12
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そして、翌朝。
ちゅんちゅんと小鳥が囀る、雲ひとつない最高のお天気だ。
昨日の事件で一睡もできなくなるほどお茶子は繊細な女の子ではないし、実際すやすやと快眠して目覚めたわけだが、危機感が芽生えないほど鈍感でもない。
念のため、実家から持ってきた引っ越しの段ボールの底から防犯ブザーを発掘しておいたし、朝の散歩にはそれを装備して行った。
どうか昨日の変なひとがいませんように！ という祈りを込めてイマジナリー神棚を拝むのも忘れない。
……まあ、その甲斐があったのか、それともなかったのか。
あの公園にAはおらず、お茶子は依然と同じ、穏やかな散歩をすることができた。
びっくりするくらい、いつもどおりの朝。
昨日の出会いは何だったのか。拍子抜けだ。
「でも、災難だったねー！」
「本当に大丈夫？ 無理はしないでね、お茶子ちゃん」
一応相澤先生に報告するついでに、友人たちにも報告しておく。
彼女たちもAの被害に遭わないとは限らない。
あまり心配させたり、不安にさせたくないが、念のためだ。
三奈は顔をくしゃくしゃにしてお茶子を心配したし、梅雨はそっと、お茶子の手を包む。
そんな気遣いが心にじぃんと沁みて、お茶子はふんわり、表情を緩めた。
「学校にいれば必ずしも安心、ってわけじゃなさそーだしな〜」
「侵入者騒動があったばっかで、警備は強化されてるらしいけど……心配だね」
「麗日かわいいから気ィ付けた方がいいぜ！ 耳郎とかと違っｔ…てててっ！？！？」
「アンタは一言多い！」
いつものような喧噪も、クラスメイトたちの心遣いだろう。多分。
ブルーだった教室のムードがいつの間にか明るくなり、いつもの雰囲気へと戻る。
平和やなぁと目を細めたのもつかの間、相澤が教室のドアを開けた。
「……麗日、ちょっといいか」
いつもは寝袋で登場する相澤。
だが今日は寝袋ではなく、人間らしい服を着ている。
……やっぱり、いつもどおりではないのかも。
何か嫌なものがはじまるような予感が、胸をかすめた。
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るいるい＊*(プロフ) - カイさん» コメントありがとうございます！ 嬉しいですvV (2019年5月29日 21時) (
レス) id: ffc7d791fa (このIDを非表示/違反報告)
カイ - お茶子も主人公も両方可愛い！ (2019年5月29日 20時) (レス) id: 2843dfb22b (このIDを非表示/違反報告)
るいるい＊*(プロフ) - 猫好きさん» 健全な占ツクでその話題はいけない…(戒め) (2019年5月24日 8時) (レス) id: d4f8fbb131 (このIDを非表示/違反報告)
猫好き - 野獣せんぱ……すみません (2019年5月24日 0時) (レス) id: fdca804d9b (このIDを非表示/違反報告)
るいるい＊*(プロフ) - 祟璃さん» うわぁあ人名のミスとかいちばんやっちゃいけない誤字！ ありがとうございます！本当に助かります！ 修正致しました！ (2019年5月20日 10時) (レス) id: d4f8fbb131 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るいるい＊* | 作成日時：2019年5月12日 14時
