【アイナナ】シークレットラブ(仮)

08 ページ17

※本編にはほんの少ししか描かれていないため、だいぶ捏造しております。ご了承くだいさい。




開演前の注意事項アナウンスをステージ下で懐中電灯の明かりを頼りにそれぞれが読み上げる
ダイレクトに伝わってくる観客の歓声がより一層緊張感を高めた。
最後に、リーダーである楽くんが、「楽しんでくれよな！」と締め括った後、
観客の「はーい」と言う可愛らしい返事と拍手で客席含む会場の明かりが落とされる
ファン達の手に持つサイリウムがメンバーカラーの色に灯され
皆、一斉に立ち上がったであろうガタッと客席の椅子が鳴る



OP映像と共に流れる曲に合わせて上がる歓声や振られるサイリウムの動きは次第に統一され、ファンもスタッフもキャストもいよいよスタートだと息を飲んだ



今日のライブのOP曲である『SECRET NIGHT』の特徴あるリズムが流れ出し、ステージライトの数々が輝き出す。
ステージ中央の奈落が上に上がりTRIGGER三人がステージ上に登場した瞬間、悲鳴にも似た歓声が会場を包みライブがスタート


歌唱とともに三人が息の合ったダンスを披露する
少し前まで、人の背に乗せてもらい、顔色が悪いフラフラ状態で会場にたどり着いた人とは思えないそのパフォーマンスに


「すごい……」



小さく溢れた
当日リハは、代役スタッフと楽くん、十さんの三人で行ったと聞いてはいたけれど、照明やダンス、立ち位置その完璧さに
三人の見えない、いや、見せない日頃の努力と言うものを舞台袖からでもひしひしと感じ取れるのだった。
そっと、隣に立った姉鷺さんが、



「ウチの子達、かっこいいでしょ？」



腕を組みながら、その誇らしげな瞳の視線の先の三人に私も



「はい。格好いいです」




ステージ上の三人を観ながらそう返した。

＊→←＊

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す