恋する覚悟はできていた2

3-6 ページ20

｢凄い！！お母さん、見て！！

シャワーがあるよ！｣

｢温かいお湯も出る！

佳奈恵ちゃんもこっち来て！｣









『すごい………』



美亜さんを寝かせたまま、
（男の名前）くんの後に着いて行くと、
私達には今まで想像できなかった世界が広がっていた。





｢ハハっ。
ここのフロアにはシャワーがあって、上に行ったら売店があるから着替えもあるし物資も補給できる。それに食堂には食べモンもあるしな。




……Aちゃん、凄いやろ？｣






『うん。皆疲れてたから、
これなら体も十分休めると思う。

それに皆、色んな事があって
気を張ってた状態が続いてたから……』





｢うんうん。
俺もここに逃げる前はそうやったから
気持ち、分かるよ。｣







シャワーが出ている事に感動した甲本さんや紹子さん達も、今まで強ばっていた表情が一転して嬉しそうにはしゃいでいる。






｢俺が上でご飯作っておきますんで、皆さん
どうぞゆっくり疲れを癒してくださいな。



…Aちゃんも、ゆっくりシャワー浴びるとええよ。｣




『………ありがとう。』



｢ううん、可愛いAちゃんの為なら
どんな事でもお安いご用や。｣






（男の名前）くんの言葉に甘えることにした私達は
一先ず汚れに汚れているこの体を
シャワーで綺麗にしてから夕飯を摂る事になった。





***





女性陣が先にシャワーを浴びせてもらうことになり
私と紹子さんと結月ちゃんと佳奈恵ちゃんの4人で
それぞれ個室のシャワルームに入る。



温かいお湯が疲れた体を解きほぐしていくようで、
思わず深いため息を洩らした。



売店に置いてあったシャンプーとリンス、それとボディーソープで汚れ全体を洗いながしていく。

3-7→←3-5

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す