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最初にいたベンチに戻ると、緑谷くんが座っていた。腕が赤黒く変色している。
『み、緑谷くんごめん！すぐ治すから！』
｢あ、河合くんおかえり。…ごめんね、何回も｣
『遠慮しないで、友達でしょ…！』
いつか緑谷くんが言ってくれた大切な友達、という言葉。右手を乗せへら、と笑いかけると緑谷くんも笑いながらお礼を言ってくれた。
『あっ、そうだ…ねぇ、次スマッシュする時僕に向かってやってくれない？』
｢え！？そ、そんなの無理だよ！そんな事したら河合くんが…！｣
『大丈夫、僕の個性吸収と放出だから！衝撃も吸収出来るんだよ！』
手を合わせてお願いすると、緑谷くんは眉を下げながら了承してくれた。心配してくれてるんだな。
立ち上がりベンチから少し離れると、向かい合うようにして立つ。
｢…じゃあ、いくよ？｣
『うん、お願いします！』
右手を突き出し構える。まだ恐怖はあるが、この前オールマイトが放ったスマッシュを吸収する時よりかは落ち着いている。一度深呼吸した後、緑谷くんと目を合わせて頷いた。��スマーッシュ！��と声が聞こえ、緑谷くんが大きく振りかぶりスマッシュを打つ。右手に衝撃が来て、風が僕の髪を靡かせた。放たれたスマッシュはちゃんと吸収出来たようで、続いてくるりと彼に背を向けるように立ち左手を突き出す。
そうして僕から放たれたスマッシュに、緑谷くんは目を輝かせた。
｢うわぁ…！凄いや河合くん！その個性ならプロにも充分通用するんじゃないかな…！！｣
『そ、そうかな…そうだといいんだけど…』
プロにも通用する、かぁ…このまま元の世界に帰れなければ、僕はプロヒーローになるのかな。…なれるのかな。ブツブツと呪文のように考察を始めた緑谷くんを横目に少し考える。…まぁ、考えても分からない先の事で悩んでても仕方がない、か。
｢わ、もうこんな時間！遅くまで付き合わせちゃってごめんね…！｣
いつの間にかブツブツ考察は終わっていたようで、スマホを覗いた緑谷くんが焦り始める。
『気にしないで！じゃあ今日はもう解散にしよっか。』
｢うん！また明日ね！｣
元気良く駆けていく緑谷くんに手を振って、寮への帰路を辿る。
体育祭まで後少し。結果がどうであれ、自分なりに頑張ってみようかな。
その日は疲れたのか、布団に入ってすぐ眠ってしまった。
続く (更新停止中)
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らう(プロフ) - 小木さん» 小木様初めまして、とても嬉しいコメントありがとうございます...！今はもうこのサイトでは書いていないのですが、別サイトの方で更新頑張ります！！ (2020年9月23日 8時) (
レス) id: a61ade4c4b (このIDを非表示/違反報告)
小木 - あわわわわわわわわわ…。夢主君(ちゃん？)がもう可愛すぎてぇぇ！俺応援するんで健康に気を付けてこれからも更新がんばです！！ (2020年9月23日 5時) (レス) id: 2cf25ba2b0 (このIDを非表示/違反報告)
しあ。(プロフ) - うわぁ、好きな内容過ぎてやべぇしか言えない() (2018年7月18日 18時) (レス) id: 3344a8c17f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らう | 作成日時：2018年1月31日 11時
