【男主】憧れの世界へ

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現在時刻8時半。僕は手に持つスマホとにらめっこ中だ。


事の始まりは昨日。個性を披露したあと解散になったのだが、突然緑谷くんに連絡先を聞かれたのだ。何でも僕の世界でいうLINE的なアプリがあるらしく、良かったらそれを交換しないかと言ってくれた緑谷くん。このお誘いに即OKを出した僕はさっそくそのアプリを入れた。ちなみに初日に元の世界の誰かと連絡が取れないかとLINEでメッセージを送ったがことごとくエラー。時間を置いても無駄だったので、家族や友達との通信は諦めた。

話を戻すが、こうして僕の連絡帳には"緑谷出久"の文字と、緑谷くんに便乗して来たクラスメイトの名前が刻まれた。その中にはなんと轟くんの名前も。きっと一生メッセージを送ることはないんだろうな、と諦めはついているがやはり嬉しいものである。


そうしてルンルン気分で帰宅したのだが、初めて個性を使ったからか、その日はろくにご飯も食べずベッドにバタンキューしてしまった。問題は起きてから。スマホのアラームの音で目が覚め、それを止めたまではいつもと同じ。一つ違ったのが、画面を埋め尽くす通知だった。どうやら昨夜色んな人が僕にメッセージを送ってくれたらしい。



緑谷出久【こんばんは、河合くん！今日は腕の怪我を治してくれて本当にありがとう。ワンフォーオールの事を知ってるのは君だけだし、もし良ければこれからも頼ってもいいかな…な、何て！迷惑だったら言ってね！】

麗日お茶子【河合くん！！あんな凄い個性出るなんて羨ましいわぁ！私が怪我した時もよろしくね！( *˙ω˙*)و 】

飯田天哉【やあこんばんは、じつはおれもこのあぷりをつかうのははじめてでな、あまりかってがわからないのだがこれでおくれているのだろうか？なぜかかんじにへんかんができないぞ】





1人ずつ読んでは返事を返していく。飯田くん…後で漢字変換の仕方教えてあげよう…。
そして切島くんのメッセージ、"そういや爆豪いなかったし、明日個性の事教えてやれよ！"って書いてあったけど爆豪くんに話しかけるの相当勇気いるからね？？？
その他にも上鳴くんや芦戸さん、梅雨ちゃんと本当に沢山の人がメッセージを送ってくれていたので全部スクショして保存しておいた。家宝にしよう。


と、そんなこんなしている間に時間は過ぎ、寮に住んでるのに遅刻はまずいと鞄を持ち玄関を出た。

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