その手をつないで4 ページ9
ダーマside
出て良かったって心底思った。
仕事も忙しいし、Aの事もあるから、今までみたいに動画に出たり、遊びに行ったりも回数を減らしていて。
シルクは何も言わねぇけど、メンバーとしてこのままでいいのか?そんな訳ねぇよな?って自問自答の日々だった。
Aの事をもある、のは確かにそうだけど、それは俺のコアになる部分になった訳だから、今更手を離すことなんて出来ねぇし、するつもりもねぇし。
A。
一緒に居たいって心底思える女性に初めて出会ったから、ホントに大切にしたい。
石野の事で、泣かせたりもしたから、もう泣かすようなことしたくねぇ。
いつも、笑ってて欲しい。
「Aちゃん達、店まで来るんだろ?」
シルクに声を掛けられて、思考を遮断する。
ファンミが終わってからの打ち上げに、Aも呼んでいたから。
「ああ、そろそろ着くんじゃねぇかな。向かってるってLINE来てたから。」
スマホを見る。
と、同時に着信が。
「A?着いたのか?」
『ダーマくん?ごめんなさい、ちょっと……体調良くなくて。迷惑かけちゃうから今日は帰るね?』
何だろう。
違和感が盛大に仕事をする。
「A、どこにいんだよ。」
『え?あの……いや、大丈夫だから。綾菜いるし。』
ちゃんと送っていきますよーって、後ろから綾菜さんらしき声がした。
違う、そうじゃなくて。
俺が、俺の為に、Aの顔を見たいって思ってるだけなんだから。
顔見ねぇと安心出来ねぇ。
なんか分かんねぇけど、見ないとダメな気がする。
「どこに居るか言わねぇと、大声で名前叫びながら探すぞ。」
『ええええ……ダーマくんそれはちょっと……』
向こう側でちょっとだけ笑ってるのを感じた。
俺の直感。
Aは俺に、なんか遠慮してる。
言いたい事を、我慢してる。
「言わねーと、マジでするからな。」
『……近くまでは来てるから、一回顔出しますぅ……』
絶対だかんな。
うん、ちゃんと行くから。
クスクス笑う、綾菜さんの声が聞こえたから、ちゃんとここには来るだろう。
通話を切って、シルクの視線に気がつく。
「んだよ、見てんじゃねぇ。」
「俺はお前の成長ぶりに驚いている。」
「はあ?」
ハッハッハ、と高らかに笑ってから、背中をバッシンと叩かれた。
「って!!何すんだよ?!?」
「その手、離すなよ。」
ニヤリと笑って個室に入っていった。
言われるまでもねーっつーの。
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ASUTELU - HANAさん» いやぁ〜同士がいてとても嬉しいです!私も小説やってます!見てください!それに……そこまで言われちゃうと……照れるなぁ………/////(長文失礼しました) (2020年12月13日 8時) (レス) id: 8df943d213 (このIDを非表示/違反報告)
HANA(プロフ) - ASUTELUさん» 返信遅くなってしまってごめんなさい(ToT)そしてコメントホントに嬉しいです、ありがとうございます!!ダーマくんお好きですか?!共感でしかありません!!頑張ります、ありがとうございました!!!! (2020年12月10日 0時) (レス) id: 38cba622c1 (このIDを非表示/違反報告)
HANA(プロフ) - ましゅーるさん» わ!わわ!!?!気が付かなくてごめんなさい、今すごくびっくりしていますw一気読みありがとうございます。めちゃくちゃ嬉しい!!なかなか更新出来てなくて申し訳ないです。もう少しお待たせすると思いますが、待っていただけると嬉しいです。 (2020年12月10日 0時) (レス) id: 38cba622c1 (このIDを非表示/違反報告)
ASUTELU - あの、私もダーマさんのこと超超超超超超大好きです!!小説読んでてキュンってしちゃいました!!頑張ってください!! (2020年11月29日 16時) (レス) id: 8df943d213 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅーる(プロフ) - この作品の一作目を見つけてから夢中になって一気読みしちゃいました…!笑 ものすごいきゅんきゅんしましたっっ!更新楽しみにまってますー! (2020年11月27日 19時) (レス) id: bc902e6ad0 (このIDを非表示/違反報告)
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